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才能がなくて努力しても伸びなかったこと③ 数学が異常にできません、0点連発でした

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努力して取り組んだけど上手くできない、生まれつきの才能の欠如としか思えない、ということってありますよね。
これまでの記事で「楽器ができない」「簿記会計ができない」などEが才能がなくてうまくできない。でも努力と工夫でなんとかこなせた、という話を語りました。

今回のはこれまでとちょっと違います。
ホントにどう頑張っても全く太刀打ちできない、大人になってからやってみても1mmたりとも進歩がない、というEの人生最強の敵、数学です。

中学生から顕著になったんですが、高校からの数学がさっぱり理解できなくなりました。
数学の異常なまでの出来の悪さ。
他の分野はそこそこできているのになぜ?

今回はEが人生でいかに数学に苦しみ、逃げてきたかを語ります。
これを読めばきっと人間の脳の不思議に遭遇することでしょう。

「数学」を分類してみた

今回、Eと数学の関わりを語る上で大きな意味での「数学」をEの脳みその特性に合わせて3つに分類します。

①算数・計算
②数学
③高等数学

です。

①はその名の通り、小学校で行う「算数」の授業範囲や、そろばんや暗算などの一般人が(天才でなく)頭の中で処理したり、紙に計算式を書いたりして行う「計算」です。

②は中学校で行う「数学」の授業範囲。マイナスの概念、方程式、図形の証明、因数分解、平方根などが登場します。

③は高校の「数学Ⅰ」以上の「微分積分」「代数幾何」などの高等数学。このあたりの領域になると上記のような分類さえよく理解できていません。なにやらめちゃめちゃ難しい方程式や三角関数、ベクトル、数列などがあったかと。

さて、順を追ってみていきましょう。

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①算数・計算(小学校)

物心つくとみな、ひと桁の足し算から計算の練習を始めますよね。
Eの5歳の娘は今まさにその時期で、セブの幼稚園に通い始めて1か月半ほどで、合計が10以下の足し算なら即答できるようになってきました。子供の成長は早いですよね。

Eはというと、小学校までは算数で苦労したことはありませんでした。
当時学校では授業の中で理解できないことはほとんどなかったんで、家で勉強したことはほとんど記憶にありませんが、算数も含めてほとんどの教科は70~100点に収まっていました。

が、この時分から後に数学で完全に落ちこぼれる予兆は潜んでいました。

暗算のレスポンス問題

時は昭和の後期
当時、多くの小学生が放課後に通っていた塾、そろばん
Eも小学3年生の頃に通いました。
が、なかなか上達しません。足し算や引き算をするにもなかなか指が速く動きません。
掛け算割り算についてはイマイチ理解できません。

学校では味わったことのない「落ちこぼれ」に一歩足を掛けている状態でした。
中でも挫折を味わったのが暗算でした。

その日の授業の最後に塾の先生が暗算の問題を出して、一番に手を挙げた生徒がそれに答えるという方式。
E、全くついていけません。正解なんてもちろん出せません。

あれ?
僕、学校では一応優等生なんだけどな?
こと勉強に関しては初めての挫折。他の生徒がどんどん級を上げていく中、7級止まりでなかなか上がれそうにないんでそろばん塾は辞めてしまいます。

足し算引き算のレスポンスの悪さは高校生の時にも感じます。
当時麻雀仲間が3人いて、よく卓を囲んでいました。

麻雀ってゲームの始めにサイコロを二つ振って出た目の数によって牌を取る山の場所を決めますよね。他の三人はサイコロの目が出た瞬間(とEは感じてました)牌を取り始めるんですが、Eはすぐ反応できません。
「なんですぐわかるの?」と聞くと「なんでわからないの?」と返されます。

ただその三人、めちゃめちゃ秀才で、その後①国立大医学部②国立大工学部③早稲田大学文学部、と進学していましたからEが特別頭の働きが悪いと言えるかどうかは確証がありません。
ちなみにEは日本大学商学部に一浪して入学しました。

そして小学生時代にはもうひとつ、この先数学で落ちこぼれる明らかな予兆がありました。

つるかめ算問題

つるかめ算、小学校の学習指導要領には入っていないらしいです。
確かに、中学生以降に学ぶ連立方程式のこども版という面もあるからでしょう。
「鶴と亀が合計〇匹います。足の合計が〇本です、鶴は何匹いますか」といった問題ですが、覚えていますか?

この問題、小学校6年生の算数の授業で先生が言及したんですが、さっぱりわかりませんでした。
ショックでした
ショックだったのはわからなかったことだけではなく、この問題を解ける生徒が意外と多くいたことでした。
この時点で誰もxとかyとかを使った式を知らないはずなのになぜできる?
いまだに不思議です。

ともあれ、小学生時代に音楽の時間の楽器と共に挫折を味わったのが算数のつるかめ算だったのでした。

②数学(中学校)

中学生になり、英語の授業が始まり、「算数」から「数学」と名前が変わります。
入学して「数学」の授業が始まるとまず「マイナス」「負」の概念が出てきます。
これ、難しくないですよね。
今現在、大人になったEにとっても別に難しいところは何もありません。普通にマイナスの数値を使って計算できます。もちろん計算には電卓やexcelを使うことがほとんどです。

初めての定期テスト

さて、中学生になって最初の定期テスト。一学期の中間テストの数学の点数は。
今でも覚えています。
衝撃の点数だったからです。目を疑いました。結果は、

49点!

なんと50点を下回るという、小学校時代には見たこともない低得点。マイナスの計算が上手くできません。
この点数にEはようやく気付きました。
自分の頭脳は数学に向いていなかったんだ、と。

その後の中学生活で数学の点数はどうだったかというと、この初めての定期テストでの49点が最低点で、概ね50~60点台がデフォルトとなります。

最初のテストが最低点だったのには理由があって、この時までそもそも定期テストを受ける前に準備のために試験勉強をするという概念がありませんでした。
小学生気分で全く勉強せずにテストを受けていました。

現代の中学生はどうかわからないんですが、当時は「英数国理社」で平均80点、5科目合計で400点を越えれば優秀と思われていました。
その後Eは試験前はそこそこ勉強するようになるものの、いつも数学が足を引っ張るので中学三年間を通して400点を越えたことはたった一度しかありませんでした。

唯一の80点越え

そう、たった一度数学で80点どころが、90点越えの高得点を取ったことがあったのでした。
それが、中学二年の「図形の証明」でした。

覚えていますか。
この図形のこの角度とこの角度は同じだけど、それを証明してみて、といった問題です。
この時のテスト、100点ではなかったもののほぼわからない問題なしの状態でした。
そしてこの時のテスト用紙にはひとつの数字も使われていないのでした

こうなるといよいよ、Eの偏りのある頭脳の機能分布が見えてきます。
どうやらEの脳は、数字が絡むと急激に機能が鈍るようです。

ちなみに他の教科はというと、国語と英語は得意科目。
社会は歴史大好き、地理はそこそこ。
理科は密度や圧力、浮力などの数字が関わる問題が苦手。とはいえ割合的に少ないんで概ね問題はなし。

理科でもやはり数字がネックとなっていました。
この頃、周りのクラスメイトからも「なぜか数学だけ異様にできない生徒」として名を馳せていました。

とはいえ中学レベルの数学は時間をかければできるようになるので、定期テストの時点ではできなかった内容も高校受験の頃にはできるようになっていた、という内容がほとんどでした。

③高等数学

「高等数学」というのがどのレベル以上のものをいうのかは諸説あることでしょうが、Eにとって高校1年生以降に学ぶ数学は全て「とびきり高等」です。

Eは高校に入ると数学でこれでもかというくらい完膚なきまでに挫折を味わいます。
まず1年生の1学期「数学Ⅰ」の中間テスト
唖然とする点数でした。なんと、

4点!

これも忘れられない点数です。
もちろん満点は100点です。4点って完全に落ちこぼれ、落伍者ですよね。

もう最初の授業くらいからさっぱり理解できなかったんですよね。
正確に言うと、新しい単元に入ると最初の1ページ目だけは理解できますが、2ページ目で怪しくなり、3ページ目はもう終了です。
授業で使う問題集の中で解ける問題は、ほとんどありません。

そしてとうとう「その時」が来ました。
確か二学期だったと思います。

0点を取りました~

これはもうあれです。
そう、のび太です。
子供漫画の空想の世界がここに実現しました。
なにしろ、0点を取ったのはこの一回だけじゃなかったんです。

ところでEの高校は、大学にあるような単位制でした。
中学校までは単位制って聞かないと思うけど、うちの高校は単位制。
よその高校もそうなんでしょうか?

・1年間のテストの平均が60点未満だと追試
・追試も60点未満だと単位を落とす

確かそんな制度だったかと思います。

高校1年、運命の期末テスト

高1最後の3学期の期末テスト。
0点やひと桁もありましたが、内容によっては40点50点取れた回もあり、3学期の数学は70点を越えれば追試なしで単位取得、クリアだということがわかっていました。
それまで最高でも50点台だったEにはもう絶望的です。

と思いきや、なんと最後の期末テスト、80点越えで追試を逃れます、
何が起きた!?
3学期の期末テストの内容は「三角関数」だったのでした。
三角関数って、数字と図形が関連してますよね。
サインコサインタンジェントの公式さえ記憶しておけば計算自体は全然難しくありません。

そう、中学時代の「図形の証明」の再現でした。
あの時は「数字ゼロ、図形のみ」でしたが、三角関数は「図形と数字が関連」。これだとEの脳は理解できるようで、高得点を取ることができたのでした。
助かりました!

高校二年、絶望の数学

高校2年からは文系と理系の選択があります。
Eはもちろん選択の余地もなく文系です。
最大の理由は数学がさっぱりわからないからでしたが、国語と英語はまずまずの成績でした。

しかしどういうことか、文系を選んだにもかかわらず高校2年でも数学の授業が必修でした。
「基礎解析」と「代数幾何」という2つもの教科を受けなければならなかったのです、文系なのに
この時点でEは完全に国立大学は諦めています。つまり受験に数学はいらない。時間と労力のムダとしか思えませんでした。

さて文系なのに始まった数学の二教科。
「数学Ⅰ」に輪をかけてわからなくなります。各単元の2ページ目からはもう遥か遠い世界です。
1年生の時のように40点、50点取れるということさえなくなり、0点かひと桁の点数が恒例になって、それに何とも思わなくなってきます。
私立大の受験科目の英国社(社は世界史)以外ほとんど勉強しないので、その三教科と数学の点数のギャップがさらに顕著になってきます。

Eほど数学の点数が悪い生徒も珍しいようで、周りの生徒からは驚愕の目で見られるようになってきます。文系科目はできているだけに。
テストが返ってくるとEの点数を見に来るクラスメイトがいたので、Eは笑顔で0点のテスト用紙を見せていました。

さて2年生の3学期。
当然「基礎解析」と「代数幾何」は追試となりました。
初の追試です。

追試は3学期の試験範囲から出るんですが、追試を受ける生徒には先生がピンポイントでこれが出ると教えてくれました。しかもその範囲はかなり狭いホントのピンポイントという優しさあり。
「基礎解析」はなるほど、この解答パターンさえ覚えれば何とかなる、いけそう。実際追試で何とか単位を取れました。

一方「代数幾何」は。
これが、ベクトルか何かの内容だったと思うんですが、ピンポイントにしてもさっぱりわからない内容で。
結果落としました、単位
ただ3年通算で一定単位まで落としても卒業はできるので、とりあえず影響なし。
「代数幾何」は落としましたが、卒業までにもう2科目くらいは落とせる状況でした。
そして3年生になります。

3年生は数学の授業は取らなくてもよし、文系は。

助かりました。
3年生は数学なし!
理系科目で取ったのは地学だけ。
その地学も一切勉強する気なし。
もちろん追試でした。

これ予定通りです。
なぜなら、

単位を取るだけなら追試の方が最小限の労力で取れる

ということに味をしめたからです。
万が一、追試もダメで単位を落としても卒業に問題はありません。
ちなみに地学の追試は、受験勉強真っ只中の生徒への配慮か「地学について思うところを作文する」という神試験でした。

かくしてEは数学に関しては0点を何度も取るわ「代数幾何」の単位を落とすわ、さんざんの成績で高校を無事卒業したのでした。

大人になってからの数学

世間ではよく「数学なんて大人になってから役に立つことなんてない」と言われます。
さてEは大人になってから苦手の数学で困ることはなかったのでしょうか?

直接的に「困ったこと」に遭遇したことは、ないです。
とはいえ数学や数字が必要な分野には近づくことができませんでした。
このことは人生の選択を大いに狭めたという意味でかなりの「困ったこと」と言えます。

数字への苦手意識のせいで、できるのに敬遠し続けていた分野もありました。
40代で日商簿記試験二級に合格し、会計事務所の職員として働くなどした「簿記会計」がそれです。
長年苦手分野と勘違いして過ごしていたのでした。
これについては過去記事で詳しく語っています。

計算に関して瞬間的なレスポンスが遅いという傾向はあるものの、簿記会計の分野ではほぼ常人並みにできていました。

高校の数学で唯一理解できた「三角関数」は、土地家屋調査士の事務所で働いた時に役立ちました。
土地家屋調査士の主要な業務に「測量」があります。
測量には三角関数を駆使するので、大いに役立ちました。

それ以外は?
正直「基礎解析」も「代数幾何」も、それがどういうものか、かけらも理解できずに大人になったので、「もしかしたらその知識があれば役に立っていたこと」に遭遇していたとしても見過ごしていたわけだから、わかりません

ところで、中学高校の時の学習内容を大人になってから学び直したい、って言うことありますよね。
そういう人のために「大人のための数学」「大人のための英語」などという本があったりします。
実はE、大人になってからもう一度挑戦してみようと思ったことがあります。

あれは30代の終わり頃、失業中で職業訓練校に通っていた時のことでした。
技術系の勉強をしてそっち方面に就職できないものかと書店で「大人のための数学」的な本を開いてみました。
簿記会計がそうでしたが、大人になってやってみるとできたっていうこと結構ありますよね。

結果、
高校の時と全く同じ、さっぱり理解できませんでした。
書店で立ち読みをしたどのページも全くできそうな感じがしません。秒で再挫折です。

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どうやらEの脳は数学を処理する部分が壊死している?
昔、親からEが赤ちゃんの頃、どこかから落ちて頭をぶつけたことがあると聞きました。きっとその時に脳細胞がいくらか死んでいたのではないでしょうか。

Eは浪人して二流大学の雄日本大学に見事合格しましたし、難関と言われる社会保険労務士試験に合格、英語と中国語の会話ができる、など文系の分野では成果を見せています。それに比べて数学のあまりの出来の悪さは異常とも言えます。
何かしら外的要因があったんじゃないかと疑っています。

ま、人間の脳についてはまだまだ分かっていないことが多いらしいですから。
だからこそいろんな人間がいて面白いとも言えますよね。

まとめ

と、異常なまでに高等数学が理解できない脳を持つE。
この超絶苦手分野が実生活では生きるだけなら使わなくても全然困らない分野だったことは幸いでした。
それにしてもこの特異な機能分布を持つEの脳みそ、学術的にもなかなか面白いサンプルなんじゃないでしょうか?

今後もEの才能がないために挫折した体験を語ります。
次回をお楽しみに!

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