IT派遣先編 転職

派遣先変更して4か月経過 負けない派遣社員の選択 後編 未来の展望

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9月ですね~、秋ですね~
5月に始めた新しい派遣先で苦境に陥った前回の続きです。
今回はもっと苦境に陥ります。
あれから記事を更新しようと書き進める度に、日々変化があり目まぐるしい一週間でした。

前回の記事
派遣先を変更して4か月経過 負けない派遣社員の選択① 職場の現状

さて、この間のお盆の後の金曜日に有給休暇を取って休んだEは土日と合わせた三連休を取りました。
セブに住む家族とスマホで話すことと、猛暑の中で昼間から輸入ビールを瓶のまま飲むことくらいしか楽しみもなく過ごし、月曜日に出勤しました。

すると、ある事件が起こっていました。

問題発生

8月からEのチームに加わっていた若手の新メンバーが出勤してこない
家族から連絡があったらしいけど、Eまで詳しい状況は伝わってはこなかったけど小耳にはさんだところによると、要するに出社拒否らしい。

なるほど無理もない話です。彼の気持ちはよくわかります。なぜなら、
Eも、特に月曜日は出勤したくないですから。

東京オフィスからの矢継ぎ早の引継ぎ事項の嵐
チームのベテランエンジニアの「どうして一回で覚えられない」の罵声
社内メールひとつ送るにも10個ぐらいのダメ出しをして、社会人としてどうなの?的な人格否定
一日中続く小言
ま、いつもというわけではないんですけどね。忙しいとこうなるんです。

鉄メンタルのEでさえ朝、職場の前の駐車場に車を停めて、切ったエンジンをそのままスタートして帰りたくなるような職場で、新卒の若者がメンタルをやられないわけがない。

Eが一日休んだことによって、普段Eが受けている様々なストレスを全て背負わされてしまったのであろう。
Eが休んだ一日の様子は詳しく聞いてはいないが、簡単に想像できます。
ある意味、休んだEにも責任があるかも。

何しろEは派遣社員。
ま、実は派遣労働契約でなく、準委任契約だかなんだかだけどE自身は完全に派遣気分だから、仕事する気になれない昨今、隙間のちょっとヒマそうな日があれば有給休暇を取って気軽に休んじゃう。

けど、辞めた(かどうか彼は別会社の人だから詳しくは知らないけど)新メンバーは、自分の会社の名前で来ているれっきとした正社員。
3週間ほど一緒に仕事したけど、いかにもメンタル弱そうだったしかなり真面目なタイプ。

好感が持てるんで、Eが知っていることはなんでも教えてあげたし、結構ベテランからもかばっていたんだけど。
この職場は彼には荒波過ぎだったかもです。

ちょっとした事件と状況変化

ちょうど新メンバーが辞めた頃、朝の社員への設定変更作業の案内メールの送信数が急に減ってきました。
それにつれて日中の問い合わせの数も減り、問い合わせもパターンが出尽くし、受けるこちら側もスムースに対応できるようになり、いい流れになり始めました。

とはいえ、一日2回の引継ぎペースは変わらず、引継ぎ事項を手順書にまとめる作業は進まない。

ちょっとしたすき間時間にも次の作業タイミングのために引き継いだ作業を振り返りexcelで手順書をまとめようとするが、更に積みあがる引継ぎ事項に到底追いつかない。

ベテランエンジニアはときどき機嫌が悪くなってはEにダメ出しを繰り返す。
そんなある日、ちょっとした事件が起こりました。

事件発生、Eのピンチ

DHCPサーバーというパソコンやプリンターにIPアドレスを割り当てるものがあるらしいんですが(Eもいまだによくわかっていません、一般人は知る必要もないです)、東京からそのDHCPの設定を変更する作業のレクチャを受けました。

マニュアルも作られていて、通常の流れとして次回はこっちが実際に作業をしてそれを見てもらう、という段取りになります。

が、この作業、設定を変更するためのコードやIPアドレス、Macアドレスが並んだ数千行のファイルを変更するという作業から始まり、変更したファイルをサーバーに上書きする、という引継ぎ作業の中でも最も専門知識を必要とし、かつ複雑で長い手順の作業なんです。

Eは一回目のレクチャでほとんど理解できてなかったんですが、その後も当然振り返って復習し、今回の作業の予習をする時間なんて1秒もありませんでした。

東京のスタッフに見てもらいながら実践。
当たり前中の当たり前ですが、自力では何ひとつ作業できません。
結局全部向こうに聞きながらやるしかなく、かなりの時間も要しました。

後日。

東京から、こっちの地方のサテライトオフィスを仕切っているIT企業側にEについての苦情が入りました。
簡単に言うと「あいつは全然覚える気がない」というような。

その仕切っているIT企業とEの間には二社が挟まっていて(かなりグレーな二重派遣)もう一つのIT企業とEの派遣会社の二社からEに、どうなっているんだ、と連絡が入りました。

事件発生時点でのEの心境

始めに派遣会社から、苦情が入ったと聞かされましたがまあそうだろうなあと予想どおりでした。

あの引継ぎの現場だけを切り取れば、作業を覚える気もなくITの知識もないふざけたやつ、でしょうから。
全体の状況などお構いなしに、腹立ちまぎれに苦情を言ってEを辞めさせてやろうとでも思ったんでしょう。

Eがそれについてどう思っていたかというと。
と、その前にEが普段どういう姿勢で仕事というものに臨んでいるかを過去の記事からおさらいしましょう。

これです。

とにかく派遣で働くならストレスフリーが基本。派遣社員のメリットを最大限に享受できることが重要

「派遣社員のメリット」とは

責任が軽い。
入退社のハードルが低い

付け加えると、

常に忙しい職場はNG。
今のように、朝から全速力で作業し続けてもこなしきれないような仕事は論外

ただ、次のことは承知しているし、転職した以上は受け入れます。

新しい仕事を始めたら、仕事を覚えて自分の地位を確保するまでは、ある程度の努力と忍耐が必要。

ですが、あくまでも「ある程度」です。
ふたつの会社から報酬を搾取されている仕事で「地獄の環境」に耐える気はさらさらありません。
よって、現在あるような環境でこの職場にしがみつくつもりは、ない。
いや、ねえ

東京本社の中でも引継ぎをしてくる部署は2か所あって、既に軌道にのってEが主となって流れている作業もある中、いち部署が頭に来たのか知らんけど、全体の状況も考えずに辞めさせたいのなら、どうぞ。
いや、やれよ。
という心境です。

ベテランエンジニアにはすぐにEにクレームが入ったことを伝えました。
どう反応するか楽しみでしたが、やはりEに辞められると一人になってしまい、膨れ上がった仕事がこなせない、と考えたでしょう。

それに、ここでEが辞めたらこのベテランは「同僚を辞めさせる人間 」というイメージが定着してしまうでしょう。
彼はEに、今辞められると困る、と言いそれからやけに優しくなりました。

その後、派遣会社の上に位置するIT企業の担当者が職場に直接やってきました。
まずはEへの事情聴取
彼が言いたかったのは要するに、かなりやばい立場だから契約終了も覚悟した方がいい、と。
Eも「めんどくせえからそーしろよ」という意味のことをオブラートにくるんで伝えました。

次に、Eと同じくそのIT企業経由でこの職場に来ているベテランエンジニアを呼んでで来い、と(彼はまさにITの職場でよくある準委任契約)。

結局、ベテランの彼も歯車の一つです。
ベテランにEのことではなしがあるらしい、と伝える時に「いよいよ辞めさせられそうです」と情報を伝えました。

しばらくして戻ってきたベテランはこういいました。
「これからもEでお願いします、と言っておいたから」と。
「東京のやつらこっちの事情無視して好きなこと言っていやがるだけだ、ともいっておいたから」と。

おお~、
それこそEが言いたかったこと。
IT素人のEが言うよりベテランが言ってくれてどれほど説得力があったことか。

事件後の動向

それから数日が経過し、東京のEを辞めさせようとした部署からも、その他の部署からも、引継ぎが止む気配はなく朝から就業まで全速力での作業を繰り返しています。
引継ぎ予定は今後も目白押しのようです。

ただベテランはあれ以来、Eが作業したり引継ぎ内容を理解するための時間を作れるように支援してくれるようになりました。
小言は一日中続くんですけどね。

そんな中朗報。
来週の月曜からEのチームに2名入ります
ひとりは辞めたメンバーと同じIT企業からの若手、もう一人は別のIT企業からのそこそこベテランらしい。

しかも、

彼らには必ずEが直接作業を教えるように言われました。

理由は、

ベテランが教えるとまた辞めるかもしれないから

この2人の加入が何を意味するかというと。
まだ見ぬ彼らを上手く育て上げれば、といっても二人ともIT業界の人間なわけだからEより覚えが早いだろうし、Eは仕事量がかなり軽減される、はず。

ひとりで30の作業を覚えてやらなければならなかったところが3分の1に減って10になればどれほど楽になるか。

4人のチームを仕切ることになるベテランの意向もあるだろうけど、EとしてはITの深い知識が必要な引継ぎ作業は(Eを辞めさせようとした部署からの作業は)業界の二人にやってもらって、Eは別方面でやっていく方向に仕向けて行こうとたくらんでいます。

まとめ

来年の5月、この職場で働き始めて1年経過時点でこれが達成されていなければ、Eはまた新しい職場を探すことでしょう。

・忙しくない(鉄板)
・ストレスフリー(鉄板中の鉄板)
・ある程度自分の地位を築いている(Eに辞められると困る、という状況にある)

前回の記事で、3回シリーズにすると予告していましたが、そうこうしているうちに日々目まぐるしく状況が変わったため、とりあえずこの話題は今回で小休止です。

ちなみに来週から職場の場所が変わります
駅前の改修ビルのテナント事務所が完成し移転します。

今まで車で20分で駐車場は目の前だったところ、今度からは車で15分になるけど駐車場が離れていて徒歩5分。
トータルでは変わりません。
懸念していた駐車場代を派遣会社と折半する、という話はEの担当者が尽力してくれて全額派遣会社負担となりました~。

昨日の金曜に一度自分のPCや備品を置きに新駐車場に車を停めて事務所まで歩きましたが、今日少し足が筋肉痛です。

ここ数カ月、1分以上歩くことがほとんどなかったせい?
それとも年齢のせい?

次回をお楽しみに!

元社労士Eは、このブログで社労士試験の勉強法の記事なども書いています。
が、資格試験という巨大な壁を乗り越えなければ入れない業界を目指すよりも、こういったIT業界を目指す方が将来明るいと思っています。

12週間で業界に入り、一からステップを登っていく方が大きく未来が開けるはずです。


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