台湾苗栗県三義郷 龍騰断橋

台湾移住2003 海外旅行

台湾移住2003 人生中最美好的時光⑦ 三義の油桐花鑑賞、でもやっぱり花より客家料理

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Eの台湾移住体験記第7弾です!
台湾は台中市で日本語教師となり、生活にも慣れ順調にスタートした台湾生活。

過去の記事でも紹介したように、語学学校「地球村」の生徒さんたちのお誘いを受け、あちこち台湾国内旅行に出かけるようになりました。

時は2004年4月。
4月の台湾名物といえば台湾中部の苗栗県三義郷というところで咲く、油桐花
「四月雪」とも呼ばれる油桐花の観賞は、日本でいえば桜の季節のお花見。

そして、この時初めて味わうことになる「客家料理」
今回は台湾名物、油桐花鑑賞の小旅行について紹介します。

春節の台湾南部旅行についての過去記事です。

4月の台湾

寒波が訪れると案外厳しい台湾の冬を越え、4月がやってきました。
4月になると気温が30℃を超える夏のような暑さの日も増えてきます。
日本語教師の仕事は順調。授業の準備がたいへんとはいえ教壇でしゃべる楽しさを徐々に覚えていきました。

このころ起こった出来事として、Eの誕生日サプライズでした。

ある日、昼間の授業に台中駅前の分校に行きました。
昼間の授業は初級と中級の授業が、各90分が休憩時間を挟んで2コマ続いていることが多かったんですが、最初の授業を終えると「こっちに来て」と生徒たちがEを別の教室に連れていきました。

その教室では、Eの誕生日を祝うケーキや料理が用意されていました!
常連の生徒さんたちからのサプライズでした。

「祝你生日快楽」(Happy Brthday to Youの中国語版)を歌ってもらいみんなでケーキを食べました。
このVIP待遇、台湾に来てよかった~と思えた瞬間でした。

油桐花鑑賞旅行へのお誘い

さてこの頃、先の春節の台湾南部旅行にご一緒した生徒のグループからまた、ある小旅行に誘ってもらいました。
それが、台湾中部、台中市から北に位置する苗栗県の三義郷
「○○郷」というのは日本でいうと「〇〇郡」や「○○村」に当たります。

え、三義ってあまり聞いたことないけど?、ですよね。実際外国人の観光客は少なかったです。
三義の名物の油桐花は、これまたあまり聞き慣れない花の名前。
台湾ではこの季節、油桐花を見ようと多くの観光客が三義に集まるのだそうです。

今回のメンバーは三民路の分校の夜の授業で馴染みの、台湾南部旅行も一緒だったOLの柯さん薬剤師の林さん、前回の春節旅行は不参加だった OLの林さん、主婦の何さん、そして何さんのご主人、そして日本語教師E総勢6人

そして今回の移動手段は、スクーター
でもこの時、Eの唯一の移動手段は自転車
もちろん参加する人は全員スクーター。
日曜日、天気は快晴。中港路のそごう近くに集結(何さん夫婦は二人で一台)。

苗栗県三義郷への道

地図を見るとわかるように三義郷は隣県といっても距離的には25kmほど。
緩やかな山道ですがスクーターで2時間くらいでした。

この時、まだバイク免許の筆記試験の勉強中だったEは、行きはOL林さんの 125ccのスクーターの後ろに載せてもらいました。
女性の後部座席だと身体につかまるわけにいかないんで、乗っていて結構不安定で疲れます。

三義が近づくにつれて車やバイクの数が増えていって、到着するころにはそこそこ渋滞。
そして、到着!

さっそく「四月雪」と呼ばれる油桐花の観賞です。
その散歩道 「四月雪小徑」 の入り口がここ。

※ここからの写真はすべてEが実際に撮影したものです。

「四月雪小徑」、油桐花鑑賞散歩の入口です



木々が生い茂る山道に入っていくと、まるで雪のような油桐花が咲きほこっていました。

四月の雪、油桐花



どうですか、まるで雪景色。壮観でしょう~
実は普段、花とか景色とかそれほど興味のないEも見とれてしまいました。

山道での散歩

さらにこの散歩道を進みます。
適度な傾斜でいい運動になります。

三義の山道



油桐花の他にも様々なものが見れます。
まず、山の渓流
これです。

三義の山の渓流



自然に囲まれた清流のせせらぎには心を洗われますよね。

やがて人工物を目にします。
昔使われていて廃止になった鉄道の名残です。

左:崩壊した橋脚 「龍騰断橋」
右:近年まで使用されていたレール



この辺りはかつて「旧山線」と呼ばれる台湾鉄道が通っていて「勝興車站」という駅がありました。
結構最近で1998年まで営業していたらしいです。
もちろんこの壊れた橋脚、「龍騰断橋」はそんなに最近まで使われていたわけではなく、建設されたのは日本統治時代の1905年。
1935年に起きた地震によって崩壊したようです。それが1999年の「921大地震」でさらに崩れたのだとか。

この 921大地震は台中市でもかなりの被害を受けたらしく、Eが移住したのは地震の4年後と近かったこともあって、Eの日本語の授業の中でもよく生徒たちから話題に上っていました。

初めての客家料理

「客家料理」って聞いたことありますか?
客家料理といえば台湾料理を代表する料理のひとつです。

「客家」ってなに?ですよね。
「客家」というのは「客家人」を表します。

客家人とは

「客家人」とは中国大陸の福建省を中心とした山間部に住んでいる民族です。
客家人はその昔、中国大陸の中原などから南下して住み着いた民族で、歴史的に他の多くの福建人同様に台湾海峡の対岸である台湾に移住した人も多くいたそうです。
日本でも有名な元台湾総統の李登輝先生、現総統の蔡英文女士も客家系です(中国語式の尊称をつけてみました)。


客家人は独自の言語を持っています。
台湾鉄道の電車に乗ると次の駅に停まる前に車内で、北京語と台湾語に続いて客家語のアナウンスが流れます。

Eの日本語学校の生徒にも客家人は何人かいました。とはいえ外見的には他の台湾人と変わらないので、そこそこ深い交流がないとその人が客家人かどうかはわかりません。
Eの帰国後も連絡を取り合っている仲のいい生徒もいます。
彼は普段は北京語を話していますがやはり両親とは客家語で会話しているとのこと。当然ですが、台湾鉄道の客家語のアナウンスも聴き取れるそうです。

台湾では、新竹苗栗などに客家人が多く住んでいる土地がいくつかあって、この三義郷もそのひとつ。
この観光地にも客家料理のレストランが並んでいます。

みんなで客家料理のレストランのひとつに。
これがおいしくて!

客家料理を食す!

客家料理の本場は中国大陸なわけですから、台湾で食べられている客家料理が本場と比べてどうかは未確認です。
北京、上海、蘇州、広州など中華八大料理(※)に入る土地で料理を食べたことがあるEですが、本場の客家料理は食べたことがありません。

ただ、インド料理のカレーなどのように本場より外国の方がおいしいという例もあります(Eが確認済み)。
実際、台湾では台湾に住む客家人が発展させた台湾特有の客家料理もあります。
そして、台湾には客家料理のレストランはそこら中の至る所にあります。

Eは中華料理に関してはは総じて中国大陸と比べると台湾やシンガポールの方がおいしい、日本人の舌に合うと感じていました。
あれほど多くの客家料理店がある台湾の客家料理は、きっと世界でもおいしい部類に入るはずです。

そんな台湾で客家料理として代表的な料理といえば、

梅乾扣肉 -豚の三枚肉を茹でて、野菜と一緒に醤油と砂糖で蒸したもの

三杯鶏  -醤油で鶏肉甘く煮たもの

客家小炒 -豚肉、イカ、豆乾、セロリなどを醤油と唐辛子で痛めたもの

薑絲大腸 -豚の大腸(モツ)と葱、生姜を酢で味付けした強烈に酸っぱい料理

Eはこの中でも、 薑絲大腸が大のお気に入りでした。
これでもかというくらい酸っぱく仕上げた味に最初は驚きましたが、すぐに病みつきになりました。特に下酒菜(お酒のつまみ)にはピッタリ。
入ったレストランのメニューに薑絲大腸があれば必ず注文したくらいです。

超お気に入り、超すっぱい薑絲大腸  

甘辛く炒めた客家小炒



※中国八大料理:一般的に四川料理、湖南料理、広東料理、福建料理、江蘇料理、浙江料理、安徽料理、山東料理のこと

台中への帰路

夜も更けてそろそろ帰る時間。
一行はスクーターで帰路に。

と、行きと同じくOL林さんのスクーターの後ろに乗りました。
が、ずっと運転してもらうのは申し訳ないんで、途中でEが運転を代わりました
え~っと、無免許でした。

台湾に移住するまで、日本では10年くらいずっと250~400㏄のバイクに乗っていたんですが、ギアのないスクーターに乗るのは10年ぶりくらいだったので始めちょっと不安でした。

乗り始めてみれば簡単ですぐ慣れましたが、帰りは山の下り坂
スクーターのブレーキってやっぱり中型のバイクと比べて効きがよくないんで、下りで二人乗りだと制動力がちょっと不安でした。

でも同じく台中に帰る観光客も多く、道は結構混んでいたので比較的ゆっくり走行。
やっぱりバイクは便利だと再認識。
この日の後、ほどなくしてEはバイクの免許試験を受けに行くのでした。


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まとめ

と、Eは生徒さんたちのおかげで楽しい一日が過ごせました。
生徒のみなさん、ありがとう!

この後もEは休日の度に台中市内外問わずあちこちに誘われれ、どんどん台湾の生活に溶け込んでいくのでした。
今後も台湾で経験した様々なことを紹介していきます。

次回をお楽しみに!

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