社労士 社労士試験逆説勉強法

社労士試験逆説勉強法 新章④ 超直前期は何をして何をしないのか?

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2021年の社会保険労務士試験が2週間後の8月22日(金)に行われますね。
ちょうど10年前の今頃、猛暑の中、屋外の仕事で疲労困憊の中、夜遅くまで睡眠時間を削って勉強していました。

さて、今回の逆説勉強法は超直前期のアドバイスです。
これまでの記事でも、社労士試験は記憶力テスト、と言ってきました。

Eの社労士試験逆説勉強法の重要事項を整理すると、

試験開始時間に最大の記憶量で試験に臨むべし
・超直前期は効果的な詰め込みをして忘れる前に試験を受けるべし
準備として超直前期に確認する事項を取捨選択しておくべし

という内容でした。
このことは、今回の試験が初めてでまだ学習期間が短い人でも、かなり固定記憶が蓄積された複数年受験者でも変わりません。

試験2週間前の現在、③の準備の時間はもうありません。
残りの時間でやるべきこと、やってはいけないことを解説します。

尚、受験生の貴重な時間を取らせないためにも今回の記事はコンパクトにまとめています。

超直前期にやってはいけないこと

まず、試験2週間前という今、やってはいけないことがこれです。

基本書の回転を隅から隅までやる
過去問を何度も解く
【労一】の選択式対策のために資料を読み漁る

解説します。

①ですが、基本書の回転はこの時期でもやるべきです。
今、浅く広く基本書を読み返しておけば、試験時間まで記憶が残っているというケースも多くあるはずです。

が、基本書を全部、隅から隅まで読み返すと残りの時間で1回通して読めればいい方、というかムリですよね。
本来Eの【試験時間逆算勉強スケジュール】というメソッドでは試験の2か月前から、この超直前期のために最終確認する項目を絞り込む、という準備が必要でした。

そのスケジュールの概要を表した表がこれです。

しかし、初めてこのブログを読む受験生にその時間はありません。
Eの経験から言って、基本書をじっくり読みこめばひと月半、高速で読んでも1か月はかかってしまうはずです。

その場合はこうしましょう。

・新たな科目(労働基準法、労災保険など)に入る前に、重要事項や頻出事項を考慮して半分に絞って印をつける
・半分にそぎ落とした基本書回転をやりながら、記憶が数日~数時間しか持たない項目(そのうちの重要・頻出項目)にさらに印をつける。
・上記の「すぐ忘れる項目」は基本書回転と並行して最終週~試験前日、試験当日にさらに確認する。

【試験時間逆算勉強スケジュール】 を解説した過去記事です。



次、②の過去問を何度も解くのはやめましょう。
過去問の活用法も過去記事で述べましたが、世に流布している「とにかく過去問を何度も解け」は間違いです。
断言します。

もちろん過去問は重要ですが、過去問は基本書や問題集にもこれでもかというくらいに織り交ぜられています。
過去問を何度もやるということは、ひとつの論点を全く同じ角度から何度も解く、ということで別の角度から問われた時に(ほとんどの試験問題は過去問は同じ項目でも別の細部が正誤に関わっていたりします)。

それに、そもそも今さら過去問をやっている時間はありません。
この後も述べますが、だからといって問題をやるなということではありません。もちろん超直前期といえどアウトプットは必要です
超直前期のアウトプットにつていは次の章で述べます。

③の労一の難問奇問対策ですが、ここまで手を出す余裕がある人は少ないと思いますが、難問奇問への対策は時間のムダです。

ご存じの通り、社労士試験にはどの参考書にも載っていない難問奇問が毎年出ます。必ず出ます。
しかも5問中3問間違えると足切り、即不合格となる(救済措置もあり)選択式試験で頻出します。

特に「労務管理その他の労働に関する一般常識」(通称、労一)

は、ほぼ確実に難問奇問が出ます。
論点として、昨年は調査の名称、過去には書籍名や政府機関の通達などが出題され、多くの受験生は運を天に任せてマークシートを埋めるしかありません。
それによって足切りに泣かされ、実力が充分あった多くの受験生が不合格に泣きました。

が、このことは社労士試験のどうにもならない宿命です。
「実力がある人の中から運がいい人が合格する」というのが社労士試験です。
選択式の難問奇問への対処法はない、と思っていた方がいいでしょう。

「運」の部分をどうにかしようとして「実力」の部分を犠牲にするのはやめましょう。
唯一対処法があるとすれば、Eが試験前に腹をくくったように、

試験時間中に考え抜く

ということでしょう。
選択式の試験時間は結構余裕があります。
残った時間で、関連する知識を総動員して、候補の選択肢を選び出し、出題者の意図を探り、徹底的に比較検討して解答を選ぶ、ということしかありません。

実は、Eは選択式の見たこともない難問奇問は受けた二年ともかなり正解率が高く、足切りをクリアできていました。

ただ、今はこういういいテキストがあるようです。
すき間時間に眺めておくのはいいかもです。当時これがあったらEは買ってざっと読んでいたことでしょう。
もちろん深入りは禁物!

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合格した2年目の試験勉強は市販テキストとこの雑誌「社労士受験」だけで乗り切りました。

超直前期にやるべきこと

次に、今やるべきことがこれです。

①とにかく試験日に最高のコンデションを作る
基礎部分の苦手項目を可能な限り排除する
可能な限りの時間を勉強に費やす


①の試験日のコンデション、これは合否を大きく左右します。
コンデションによって点数が±3点は違ってきます。

もちろん今の時期、睡眠時間を削ってでも勉強が必要ではありますが、自分の身体の状況によっては無理は禁物です。
Eの場合、当時たまたま強靭な肉体を持っていたため、終日炎天下での作業の後でも夜中の1時2時まで勉強することができました。
強靭な肉体をもってしても、あれは地獄の日々でした。

その他にも、事故やコロナ感染によって1年の努力をパーにすることなどないように気を付けましょう。
これについても過去記事で語っています。



②の「基礎部分の苦手項目を可能な限り排除する」って今さらできるの?と思うかもしれません。
が、アウトプットの方法によっては可能です。

今まで使い込んだ過去問集、問題集、一問一答集は、繰り返し説いてきたせいで見ただけで反射的に解けるようになっている問題も多くあるでしょう。
「やってはいけないこと」の章でも述べたように、アウトプットにはやったことのない問題を解くことが効果的です。

かつ、基礎部分のうちから苦手項目を洗い出す、そのためには何が効果的か。
これです。Eが合格した年の直前期に使っていたものです。

これは2011年にダイエックス出版から刊行された全試験範囲を一冊にまとめた一問一答集です。
これを直前期にやる効果がこれです。

・問題が基礎部分に絞られていて確認ができる
やったことのない問題を解ける
・短期間で全試験範囲をカバーできる

時間が取れる人には全試験範囲をコンパクトにまとめた一問一答集に取り組むことをお勧めします。
もちろん間違えた問題は確実にできるように記憶に刻んでおいてください。

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例えば、こういった問題集です。



③の 可能な限りの時間を勉強に費やす
これは言われなくても当然ですよね。

記憶力テストです、試験時間にできる限りフレッシュな記憶を持って臨む必要があります。
社労士試験に必要な記憶は二つです。

・長期間忘れない固定記憶
・短期間で忘れる短期記憶

社労士の試験範囲には、ベテラン社労士でも全てを暗記しているわけではなく、資格試験の時だけ暗記が求められている項目が数多くあります。

例えば、過去記事でも述べていますが雇用保険の「基本手当の所定給付日数」、その他に在職老齢年金の計算式や、過去には健康保険の高額療養費の計算を求める問題も出されました(複雑な計算式を暗記していなければ計算不能)。

こういったすぐ忘れる、下手すると記憶が一時間も持たないような超絶覚えにくい項目は直前の再暗記に賭けるしかありません。
逆に言うとそれ以前に覚えたとしても結局最後にもう一度覚えなおす必要があるからムダな作業になってしまいます(固定記憶にできるという人は別ですが)。

そんな一夜漬けにも近い短期記憶を詰め込むという作業をこの超直前期に、どれだけ多くできるかが合否に直結します。もちろんそうこうしている間に固定記憶へと変わるものもあるでしょう。
残り二週間、ムダにできる時間はありません。

もちろんわかっています。
皆、制約の中で勉強しています。

かつてのEのように働きながら勉強している人は、可能なら試験直前に有給休暇を取ることをお勧めします。
有給休暇が取りにくい会社もあるかもですが、社労士受験生なら知っているはずです。
有給休暇は理由が何であろうといつでも取れる、と。
一日でも多く休んで勉強時間を確保し、コンデションの調整にも使いましょう。


社会保険労務士ランキング

そして最後に、書店で確認して超直前期に最高のテキストを見つけました。
これです。

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「月刊社労士受験」の9月号です。
短時間での総まとめに最適です。このボリュームなら最後の一週間に取り組むのもありです。
巻末の付録の単語帳(単語帳形式、っていう意味です)も隙間時間に役立ちます。
この雑誌の単語帳はEも常に携帯していて職場の休憩時間にも取り出してめくっていました。
音声解説もダウンロードできます!

まとめ

とはいえですが、
これまで受験生のみなさんが取り組んできた勉強法を今から一気に変えるのは、危険です。
今回の記事で取り入れられるところは取り入れて、試験日には一点でも多くもぎ取りましょう。
検討を祈っています!

次回をお楽しみに!

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