アジア放浪2002 海外旅行

人生を変えたアジア放浪旅行 マレーシア南下編③ バイク乗りはペナン島でカブに乗る

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人生を変えたアジア放浪旅行シリーズ、マレーシアはペナン島の旅の続きです!

タイからマレー鉄道で南下してマレーシア入り、フェリーで海を渡ってペナン島のジョージタウンにたどり着いたE。
ペナン島の印象は、
とにかく海がエメラルドグリーン、きれい。
とにかく猛暑、暑い。
とにかくカレーがおいしい、そして辛い。
でした。

そして今回はいよいよバイクでペナン島周遊です。

ではペナン島の旅、最終章をどうぞ。
ペナン島の見どころも紹介します。

前回の記事です。

ペナンでレンタルバイク

ペナン島、ジョージタウンのチュリア通りのゲストハウスに滞在していたE。
そしてペナン島はこの放浪旅行で初めて訪れた「島」
もともとバイク乗りのEはぜひとも島でバイクを乗り回してみたい。
3日目の朝は付近でレンタルバイクの店を探しました。

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バイク遍歴

当時、30過ぎだったEは日本でも中型のバイクに乗っていました。
バイクの免許を取ったのは東京の大学生だった頃。
免許を手に入れるとさっそくヤマハの「SRV250」というヨーロピアン風のスタイリッシュなバイクを購入。

当時、調布市のアパートに住んでいたEは世田谷にある大学のキャンパスや、渋谷のバイト先までバイクで通ったりと冬でもバイク、雨でもバイク
中華料理レストランの会社に就職しても、平社員のうちは三軒茶屋の店までバイク通勤してたりとかなりのバイク狂でした。

その後、少し不良っぽいバイクに憧れていてカワサキの「エリミネーター250SE」の中古に乗ったりします。
20代半ばで店長になって名古屋に転勤するんですが、バイク歴も5年を超え、いよいよ免許を取る前からずっと乗りたかったあのバイクを購入!

ホンダの「スティード 400」というアメリカンバイク。
これです。

かっこいいでしょ~
夕陽が似合うでしょ~
この写真は2000年頃にバイク旅のどこかで撮影したものです(たぶん佐渡ヶ島?)。

マフラーは長~い二本出しタイプに付け替えました。
三角のエアクリーナーカバーには「Ride to Live / Live to Ride」って彫ってあります(買う時元々ついていた)。

この写真からも垣間見られるように、Eは海岸線をゆったり走るのが大好きで、名古屋時代は夏になると有給を取っては四国や九州、北陸などあちこちに出かけて海沿いを走ってました。

これも海岸、場所は………たぶん北陸、福井あたり?
撮影:E



Eがどんなタイプのバイク乗りだったかというと、決してバイクウエアに身を包み、仲間とツーリング、他のバイカーとすれ違う時は片手を少し上げて挨拶、という「バイクは休日の趣味」タイプではありませんでした。

普段は通勤や、ちょっと買い物に行くにも、この見た目ゴージャスなアメリカンバイクを日常使いしていました。
そして、旅は常に一人で出かけました。
誘われて他のバイク乗りと出かけたこともあったんですが、他の人と一緒に走るというのはEにとっては苦痛でしかありません。

スピードを出したいときに出し、景色を眺めたいときはゆったり走り、停めたいときに停まる。誰にも邪魔されたくありません。
そんなEがひとたび旅に出れば気分は『イージーライダー』です。

『イージーライダー』は1969年のアメリカ映画。
二人のヒッピー青年がアメリカの大地をめちゃめちゃにカスタムされたハーレーで駆け抜ける(彼らは二人で旅していましたね)。ラストはデニスポッパーが路上で吹き飛ばされるという。

あの映画のような、気が遠くなりそうなほどの自由を求めてEはあちこちを走っていたのでした。
そしてできるなら海沿いの道路、それも夏の灼熱の空気の中を走ることが至上の幸福だったのがEの20代でした。

写真引用:WIKIPEDIA (英語版)『Easy Rider』
https://en.wikipedia.org/wiki/Easy_Rider

ペナンでスーパーカブ

今でこそ日本の道路はバイクの数が減りましたが、当時はたくさんのバイクが走っていました。

そしてアジアの国々。多くの国ではバイクが日常の主要な移動手段になっています。

Eがこれまで見てきた中では台湾とベトナムがダントツでバイクの割合が多い国だと思いますが、もちろんこのペナン島にもたくさんのバイクが走っていました。
Eはここペナンでバイクをレンタルします。

ペナン島を走るバイクはほとんどが125㏄以下の小型バイク、特に多い車種がホンダのスーパーカブ
Eがレンタルしたバイクもスーパーカブ。
ペナン島で乗ったレンタルバイクの写真は残っていないんですが、これはこの後バリ島でレンタルしたスーパーカブの写真です。

バリ島一周した時のスーパーカブ 撮影:E



スーパーカブといえば、日本でよく新聞配達や出前の人たちが乗っている地味~なデザインをイメージするかと思いますが、アジアの国々では色とりどりのカラフルなデザインをしています(写真のは黒で地味ですが…)。

チュリア通り付近のレンタルバイク屋のひとつでカブをレンタル。
2泊3日、48時間分のレンタル料金を払って、いざ出発!

と思いきや、問題が。

このスーパーカブはギアがついているんですが、カブのギアは一般的な日本のバイクとギアの操作方法が大きく異なります。
一般的なバイクは左足のステップを一回踏んでローに入れ、そこからつま先でステップを上に持ち上げてギアを上げるんですが、カブはつま先かかかとでステップを踏んでギアチェンジします。
ギアチェンジの時にクラッチを切らなくてもいいし、ニュートラルの位置も違う、と全くの別物です。

カブのギアが普通と違うことはバイク免許の教習所で聞いたことはあったんですが、いざバイクにまたがると普段のイメージにとらわれる。「あれ、ローはどこ?」「えー、ニュートラル入らない~」と左足をガチャガチャ、
走り出すと反射的にギアをつま先で上にあげようとしてしまうし。
混乱状態!

ちなみに、日本では新聞配達や出前で重宝されているスーパーカブ。ストップ&ゴーの多い彼らにはこのギア方式が便利だとのこと。
なるほどやってみると便利なギア。慣れれば問題なしで、むしろ普通のギアの方がめんどくさい。
ただ、減速する時にギアを下げるといきなりガクンと強いエンジンブレーキがかかるので、コーナリングの立ち上がりで後輪がスライドしたりして怖い。

それと、スーパーカブってめちゃめちゃ燃費がいいバイクだそうですね。
リッター60km以上走れるらしいです。
乗ってみての実感ですが、加速もそこらの125ccオートマのスクーターよりずっとよかったです。山の上り坂もご機嫌加速でした。

しばらくそこらで悪戦苦闘したのちにようやくギアの感覚をつかんで、とりあえずはペナン島一周にGO。
この放浪旅行で初のバイク旅
映画『イージーライダー』のハーレーとは比べ物にならないくらい小ぶりなバイクですが、この知らない土地へと飛び出すときの解放感~
頭の中では『Born to be Wild』やブランキ―ジェットシティの『Punky Bad Hip』など、お気に入りのバイクミュージックが流れっぱなし。


海沿いの道路を、時には曲がりくねった山道を、慣れないギアを操りながらカブはペナン島を時計回りに周遊
あちこちでハートにひびが入りそうなほどきれいな海を眺めたり観光地っぽい寺院に寄ったりと、回ろうと思えば半日もかからずに一回りできちゃう小さな島ですが、ゆったりとバイク旅を楽しみました。

と、なにやらローカルのビーチリゾート風の海岸が。
有名な、バトゥーフェリンギ ビーチです。

バトゥーフェリンギについてTripadviserのHPはこちら 

地元のビーチサッカー

長時間運転して少し疲れたEはビーチでカブを停め、吐く息が白くなるほど冷たいコーラを飲みながら、火傷しそうなほど熱い砂に腰を下ろして海を眺める。
ペナン島の真っ昼間はそれまで経験したことがないほどに暑いけど(近年の日本の猛暑日の方が暑いかもですが)、これこそEが求めていた至福の時間~

どれくらい暑いかというと、周りの空気が暑すぎて視界の全てが陽炎のようにゆらゆらと揺れている感じがするくらいでした。
バトゥフェリンギは人も少なく、地元民がほとんどのほのぼの感

Eは日かげでうたた寝をしたりと長い時間ビーチで過ごしていました。
太陽がやや傾いてきた頃、なにやら人の姿が増えてきました。しかもほとんどが地元系男子
そして始まったのが、

ビーチサッカー!

地元の若者たち数人で始まったビーチサッカーですが、人数がどんどん増え始め、ひとつのボールを巡って何十人もが奪い合う合戦の様相を呈していきました。

通常のサッカーの試合の人数の倍かそれ以上、50人くらいが二つに分かれてゴールを目指す。
意外とよく点が入る試合でした。

夕暮れのバトゥーフェリンギ  撮影:E



そんな地元ビーチサッカーを日が暮れるまで眺め、再びカブに。
むき出しのチェーンをジンジン響かせ、一周回ってもと来たジョージタウンへと帰っていくのでした。

ジョージタウンに着くとすっかり夜。
晩ごはんをと海の近くのやたらと大きな屋台街に
そこは大勢の地元の人たちでものすごく賑わっていて、一人の旅人が紛れ込むとつい孤独を感じずにいられなくなる場所でした。
偶然見つけた屋台街だったので名前は憶えていないんですが、位置から言って「ガーニードライブ」という屋台街だと思います。
ガーニードライブについて詳細はこちら

これが一人旅のつらいところ。地元民や観光客のにぎわいの中、一人きりでテーブルに着くのがためらわれる場面は何度か訪れます。

それでもせっかくの屋台街なので、ここは初めてのマレー料理を
日本でも有名なナシゴレンなど注文。

「ナシゴレン」はマレー語、「ナシ」は「飯」、「ゴレン」は「炒める」という意味だそうです。
要するにマレー風の「炒飯」です。

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感想(9件)

ナシゴレンは日本や中国の炒飯と違って、チリソースやケチャップマニスという調味料を使った赤みがあります。

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ちなみにマレー語で「麺」は「ミー」といい、「焼きそば」は「ミーゴレン」といいます。
ミーゴレンも後日試してみましたよ。
ナシゴレンと同じような味付けで、麺に赤みがついたものが多いです。

覚えているのが、この時盛り上がっている地元民の中、席をひとつ確保して寂しく食べていたんですが、夜になっても気温が全然下がらない
ホントに猛暑で、ひたすら汗をだらだら流しながらナシゴレンを食べていました。

こうしてペナン島周遊の一日が終わるのでした。

ペナンブリッジを渡る

バイク旅二日目
Eは海岸線を走るのも好きなんですが、

海の上を渡る橋が大好き!

なんですよね。

国内でバイクで渡った橋といえば、なんといっても瀬戸大橋
そして同じく四国と本州を結ぶ明石海峡大橋しまなみ海道も。

瀬戸大橋はとにかくスケールが大きい!
複数の島と島の間を橋が連なっていて全長13Km。途中パーキングエリアのある与島に降りられます。
しかも橋が海面からかなりの高さがあって、その景色は壮観。
Eは瀬戸大橋を人生で二度渡ったことがあります。

壮観の瀬戸大橋 撮影:E



他にも、横浜ベイブリッジレインボーブリッジ、東京湾アクアラインの千葉側のアクアブリッジ
橋とはちょっと違うけど、神戸の湾岸線なども。潮風に包まれて走る海の上の心地よいこと。

そして、ペナン島にもい~い橋があったんですよ~

ペナンブリッジ!

ペナンブリッジはペナン島と本土(マレー半島)とを結ぶ全長13Kmと瀬戸大橋と肩を並べる長さ。
橋が長い、ということはそれだけ長く楽しめるわけです。

ペナンブリッジ、ペナン島側から 撮影:E



そしてこの橋は、海面に近い!
日本では東京湾アクアラインの千葉から地下トンネルに入るまでのアクアブリッジの区間がこれに近いような気がします。

東京湾アクアライン、車からの景色。パーキングエリアの「海ほたる」も絶景が楽しめます。
撮影:E



アクアラインもホントに海のど真ん中で壮観ですが、何しろペナンブリッジ(ペナン大橋)はマレーシアの灼熱の風を切ってエメラルドグリーンの海の上を滑るように走れるという、最高のバイク体験が楽しめます。
写真にもありますが、ペナンブリッジではバイクを停めて写真を撮っちゃってます。

料金も安くて、現在は7リンギット(約190円)本土からペナン島に入る時だけかかるとのこと(2021年11月現在)。
Eはペナンブリッジを通って本土に入ると、少し北上してバタワースからフェリーでバイクと一緒に再びペナン島に入りました。

フェリーの上から見たペナンブリッジ 撮影:E

ペナン島へ帰還

ちなみにこのバイク二日目はペナンブリッジを渡った後も時間があったので、もう一度バトゥフェリンギへ行ってビーチでのんびりと。
その帰りの道で、ペナン島初日にチュリア通りで再会したタカノさんを見かけました。

タカノさんはサンダル履きでジョージタウン方面に歩いているところ。十中八九、一人でバトゥフェリンギに行った帰り。
Eはバイクを停めてタカノさんに「後ろに乗りませんか」と。
いつも無愛想なタカノさんは、手を振って拒絶

タカノさんに会ったのはそれが最後。
バンコクの安宿、チュリア通り、コムタのスーパーマーケットとやたらあちこちで出くわしたけど、縁がありそうでない人でした。

人との出会い、という意味ではあまり収穫がなかったものの最高のバイク旅と、最高のマレーシアカレーと、思い切り南国を楽しめたペナン島の旅でした。

さて、旅はこの後さらに南下し、首都クアラルンプールへ
とにかく暑いマレーシアの旅は続きます。

次回をお楽しみに!

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