派遣社員の家族

家族旅行で懐かしの街名古屋へ 【後編】在名古屋フィリピン総領事館へ!

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セブから来日中の妻と娘と家族三人での名古屋旅の最終回です。
名古屋城、大須商店街、名古屋港水族館と観光を楽しんだE家族。最後に訪れたのは在名古屋フィリピン総領事館
その目的はというと、長らくできずにいたEと妻の婚姻届出書(Report of Marrage、略称ROM)の提出です。

え、婚姻届出書?なにそれ?
って感じだと思います。
Eとフィリピン人の妻は日本での婚姻届は済ませていたんですが、それだけではフィリピン共和国的には二人が婚姻関係にあることを認識してくれません。
婚姻届出書とは各種書類を揃えて日本にある東京の大使館や名古屋や大阪にある総領事館に提出することでフィリピン側でも婚姻関係が認められる、という国際結婚を両国で成立させるためのものです。

今回は婚姻の届出と初めて訪れた名古屋のフィリピン総領事館についてレポートします。

婚姻届出書(略称ROM)とは

Eは人生で一回しか結婚したことがないんですが、国際結婚って日本人同士が結婚するのに比べると格段に面倒です。
ちなみに、Eの人生で唯一の結婚はこうです。

①結婚相手がフィリピン人(Eはもちろん日本人)
②先に日本で婚姻が成立

何が言いたいかというと、Eは上記2点の条件下で行う以外の結婚の手続きについてはほとんど知りません
国際結婚って、結婚相手の国が違えば手続きや添付書類も違うし、婚姻が先に日本で成立するか相手国で成立するかでも手続きが全く異なります。日本で婚姻届を出すにも提出先の市町村でも対応が違ったりもします。

さらに言うと日本人同士の婚姻届でどんな添付書類が必要かさえもよく知りません。
そんなわけで、これから語ることは上記2点条件下でのみ当てはまる内容であることを承知の上で読んでもらえればと思います。

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フィリピン人との国際結婚の手順(日本で先バージョン)

今回妻と国際結婚の手続きをようやく終わらせたわけですが、諸事情からここまで来るのに結構長い道のりで、Eと妻には結婚にまつわって派生した面倒事が諸々ありました。
全てを時系列を思い出して頭の中で組み立てるだけでも大変なんですが日本で先に成立した「国際結婚」の部分だけをざっくりと説明します。

①フィリピン大使館で「婚姻要件具備証明書」を取得する。

「婚姻要件具備証明書」というのはフィリピン以外の国の人と日本で婚姻届を提出する際にも必要となるケースが多いようです。
フィリピン人が婚姻要件具備証明書を入手するためには、東京の大使館か大阪の総領事館に「両人が揃って窓口に出頭」する必要があったり、フィリピン人の結婚相手が「フィリピン外務省認証済み」の出生証明書などの書類が必要となるので結構面倒です。

②日本の市町村で「婚姻届」を提出する

上記「婚姻要件具備証明書」や出生証明書などの添付書類と一緒に市町村役場に婚姻届を提出します。
添付書類は市町村によって違ったりする可能性があるので確認が必要です。
受理されると戸籍謄本に結婚相手の名前が載ります。
婚姻が成立すると、相手が日本に住んでいなくても仕送りしていたりする場合に証拠書類を提出することで所得税控除の対象にすることもできます。
が、日本に住んでいないと厚生年金保険の三号被保険者にすることはできません(実証済み)。

③フィリピン側に婚姻届出書(ROM)を提出する

ここで出てきました、婚姻届出書(ROM)
日本-フィリピンの国際結婚の最終段階です。
婚姻届出書(ROM)の届出も「フィリピン人申請者とその配偶者の両人が揃って窓口で申請」する必要があります。郵送で提出できる場合もありますが、それについては後述します。
提出先は、東京の大使館や大阪の総領事館の他に名古屋の総領事館があります。提出先は婚姻届を提出した都道府県によって決まるようです。

と、ここまでが婚姻を両国で成立するための手続きとなります。
ちなみにEと妻は婚姻要件具備証明書を取得せずにEの地元の役所で婚姻届を提出しました。
その場合は、婚姻要件具備証明書を取得するのに必要だった書類を婚姻届出書に添付する必要があります。

婚姻届出書(ROM)の提出先問題

ここでひとつ、今回Eが婚姻届出書を提出するに当たってある問題にぶち当たりました。
「東京or大阪or名古屋」自分たちはどこに提出すればいいの?とまずは思いますよね。普通の人は「婚姻届出書」というワード自体に馴染みがないから、とりあえず調べてみます。
検索ワードに「婚姻届出書」と入力して検索エンジンで調べます。
するとほとんどの場合「フィリピン共和国大使館」のHPのこのページに行きつくことでしょう
↓↓↓


この婚姻届出書の提出についてのウェブページの冒頭にこうあります。

下記の県において婚姻が成立したフィリピン国籍者は、婚姻日から30日以内に在京フィリピン大使館に届出をしなければなりません。

(北海道、秋田、青森、山形、宮城、岩手、福島、栃木、群馬、茨城、埼玉、千葉、神奈川、東京、沖縄)

引用元:フィリピン大使館HP
https://tokyo.philembassy.net/ja/consular-section/services/civil-registration/report-of-marriage-rom/

他の人はこれを読んでどう理解したのかわかりませんが、アホなEはこう思いました。
「あ、俺んとこは30日以内じゃなくていいんだ」と。
上記都道府県以外だと1年以内に提出となっているし、なんなら提出が遅れても遅延届というものもあるので「1年以内くらいに二人で大使館に行けばいい」、そして「日本全国全ての婚姻届出書は東京の大使館で扱っているもの」だと思っていました。

これ、実は事実と全く違っていました。
まずもって提出先東京の六本木にあるフィリピン大使館なのは上記の15の都道府県で婚姻が成立した人だけです。
最終的にEは自分たちが提出すべきなのは名古屋にある総領事館だったことがわかったんですが、それがわかったのは、Eが全ての添付書類を入手して書類を確認してもらうために妻の名前で大使館にメールを送った後でした。
大使館からの返信、「あなたの場合はこちら(名古屋の総領事館のメールアドレス)に問い合わせてください」と。

「はい?」

大使館からの返信を受け取ったE、事態が全く呑み込めませんでした。
妻と娘の日本の短期滞在ビザを取得し渡航の日程も決まっていて、いつ大使館に行こうか、成田に入国したらそのまま大使館に行こうかと決まりかけていた段階。
しかし大使館では婚姻届出書を受けつけてもらえない、と判明。

そしてさらに鬼だったのが「名古屋の総領事館では郵送での提出は受付けない」ということでした。
E家族は成田空港に到着したらその足で(とはいえさすがに到着翌日などに)六本木のフィリピン大使館に出向く、という当初の予定を大幅に変更することとなりました。

全ての手続きがおわってから判明したんですが、東京の大使館、大阪と名古屋の総領事館で「領事管轄」というそれぞれ受け持ちの都道府県があるらしいです。
これ、どこかに情報があったのかと後からネットで調べまくってようやくたどり着いたフィリピン大使館のHPの情報です。


つくづく思うのは、地元にフィリピン人との国際結婚の経験と情報を持つ知り合いがいないEには、東京の大使館にメールで問い合わせるまでは自分の都道府県の管轄が名古屋の総領事館だということはわかりようがなかった、ということです。
フィリピン外務省関係各位、今後はぜひわかりやすい情報提供をお願いします。
現状まさに「身内では当たり前の常識を、世間もみな承知してるものと勘違いしてる」状態ですよ。

領事館へGO!

ま、そんなわけで文句言ってもどうにもならないんで婚姻届出書と分厚い添付書類をすべて揃えて、久屋大通のパルコ横にある在名古屋フィリピン総領事館へGO!

ちなみに提出には事前予約が必須。
もちろん2週間ほど前にメールでやり取りして朝一の時間帯に予約を取ってあります。

妻と4歳の娘と栄のホテルから歩いて行ったんですが、地下鉄名城線でひと駅と大人には徒歩でも全く問題ない距離ですが4歳の娘には結構な距離のようで、小雨が降る中でまたもや抱っこ

フィリピン国旗がはためく総領事館の開館時間の少し前に着くと、入口前には開館を待つ人だかりがありました。
1階はパスポート更新などを扱っているようですが、婚姻届出は2階で取り扱っていて、予約もあるEたちは2階に通されました。

ひと組待って妻の順番
三人でカウンターへ。受付は当然フィリピン人の物腰柔らかな中年女性でした。
娘はお菓子をもらって上機嫌。
受付の女性が書類をチェックしたところ、必要書類の欄に明記されてはいないものの関連書類として必用かも、と妻が持ってきておいた書類とそのコピーも提出しなければとのこと。

近くのコンビニでコピーしてくるようにと物腰柔らかに言われて、計50枚ほどの資料のコピーをするために雨の中近くのコンビニに。
3部およそ150枚ほどのコピーを取り終えるまで約一時間コンビニにこもり切り。
娘が退屈しながらもおとなしくしていてくれて助かりました。

コピーの束を持って再び総領事館へ
無事受理されました。

フィリピンの役所で正式に登録されるには6か月かかるとのこと。
日本ならすぐに戸籍謄本に反映されますよね…
ちなみに、東京の大使館のHPにある必要書類には「原本+コピー4部」と記載されている書類がありますが、名古屋の総領事館ではコビーは3部でいいらしいです。そっくり1部ずつ返されました。
さらに一緒に提出したレターパックでコピー一式が1部帰ってきて手元に計2部残るという。
紙のムダ…

何はともあれ、Eと妻は晴れて日本とフィリピンの両国で夫婦となりました~

まとめ

昼前に総領事館を後にしたE家族。
さすがにこれ以上抱っこは疲れるんで地下鉄で栄のホテルに戻って荷物を受け取ると名古屋駅へ直行。
昼過ぎに出る長距離バスで帰路につきました。

やらなければならないけどなかなかできずにいたことがひとつ終わり、ついでに観光も楽しめた名古屋の旅。
暑かったけど家族のいい思い出になりました。

E家族の日本滞在の様子は今後もお伝えしていきます。
次回をお楽しみに!

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