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大人になって始めてもそこそこ通じる英会話① 少年時代~駅前留学編  

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英会話って大人になってから勉強してもなかなか上達しないですよね。
今でこそ、幼い子供の頃から日本にいながらにしてネイティブの英語と触れ合える機会は増えてきています。

が、ほとんどの20代を過ぎて勉強を始めた人はネイティブ並みに会話できるようになる人はほとんどいません。
が、Eのようにそこそこコミュニケーションがとれ、旅行したり外国人と交流することは全然不可能ではありません。

30歳を過ぎてから英会話の勉強を始めたEは、勉強開始後3か月で約1年に及ぶアジア長期一人旅に旅立ちました。

それから20年、台湾に住んで中国語を習得するなどの変遷の後、ぺらぺらというにはほど遠いものの外国人の妻とハーフの娘と英語で会話する、という一日の会話の半分を外国語でする生活を送っています。

Eがどのような勉強や経験を経てここに至ったのかを紹介します。

英会話って大人になってから始めても無理?

既に20代を過ぎてしまっている人にとってこと英会話は習得が難しい年齢と言わざるを得ません。
30代、40代となると尚更です。

30歳で英会話の学習を始めたEはとにかくリスニングがいまだに苦手です。
話す方はというと、発音は問題ない、語彙はもう長いこと伸びてない、けどとりあえず妻とのコミュニケーションではほぼ問題なく意思を伝えられています。
とくにケンカの時は自分でもびっくりするくらい早口でどんどん言葉が出てきます(なんでやねん)。

Eの場合、聞き取りは話す人のスピードや滑舌によって大きく聴き取りやすさが違うように思います。
日本人も含めて世界一般的に女性の方が滑舌がいいんで、どちらかというと英語も中国語も女性の方が聞き取りやすいです。
が、個人差を別にしても英語学習を始めて(中国語学習時代の10年ほどブランクがありますが)20年が経つのに、いまだにアメリカドラマなんかは半分も聴き取れません、

統計的にも「ネイティブ」になるには7歳くらいまでに英語の環境にいることが必要で、8歳を過ぎると完全な「ネイティブ」にはなれないんだとか。

Eが台湾で日本語教師をして多くの日本語学習者を見た統計では(サンプルは多くはないですが)、やはり高校生の15~16歳くらいまでに勉強を始めた学生でないと、ほぼ言葉の問題なく日本の学校に留学したり就職できる、というレベルには達しないように思います。

それも、学習を始めれば誰でもなれるというわけではなく、ある程度の天性がある一部の学生に限られるようです。

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英語との最初の関わり、洋楽に目覚めた少年時代

思えば、初めて英語を話したい、というよりは歌いたいと思ったのは小学生低学年の頃でした。
ある歌との出会いがそれでした。

ドラマ『西遊記』の主題歌との出会い

現在アラフィフのEが小学生低学年の頃、テレビドラマ『西遊記』が大人気でした。
そしてドラマ人気と共に主題歌であるゴダイゴの" Monkey Magic " という曲も大ヒットしていました。
普通なら子供たちはこぞって主題歌を歌うんでしょうがそうはなりませんでした。

なぜなら" Monkey Magic " は全て英語歌詞で歌われていたからです。
小学年低学年ですでにロックに興味を持っていたEは、かっこいいロックのサウンドに乗せて歌われているこの歌を何としても歌いたいと思いました。

が、その年齢の子供に英語の歌はハードルが高すぎました。結局サビの " Monkey Magic " を連呼する部分を歌うだけに甘んじていました(今は普通に歌えます)。

Beatlesとの衝撃の出会い

それから数年して小学校6年生の頃、Eは衝撃の曲と出会いました。
ある映画のエンディングに流れてきた、Beatlesの " Let It Be " です。
このゴスペル調の曲に涙を流すほど感動したEはこの歌を何が何でも歌いたくなりました。

" Monkey Magic " の小学校低学年の頃とは違い、貯めたお小遣いもあったEはさっそくシングルレコードを買ってきました。
余談ですがEがレコードを買うときに驚きの、理解できないことがありました。
それは中学生になって英語の授業が始まってからわかってきたことなんですが、あの曲のタイトルを日本ではなんと『レット・イット・ビー』と呼んでいたのでした。

Eが感動したあの曲のサビはどう聴いても、カタカナで表すなら「レリビー」と歌っています。
それがどこをどう捻じ曲げると『レット・イット・ビー』になるのか、その頃のEにはさっぱり理解できませんでした。

ともあれレコードを手に入れたEは、来る日も来る日も何百回もこの曲を聴いて、ひとつの単語も読めない歌詞など完全に無視してPaul McCartney の歌う音声のみを完コピして歌えるようになっていました。

この時、既に洋楽に目覚めていたEは中学生になって英語の授業が始まると、次々にBeatlesや当時の流行りの洋楽の歌を次々と覚えていきました。

この勉強、というより趣味は通じる発音を身に着けることには大いに役に立ちました。
が、少年時代のEは洋楽の歌詞の英語を意味を持つ言葉というよりは「かっこいいサウンドの重要な一部」としかとらえていませんでした。

" Let It Be " の替え歌 " Jollibee " です。

海外を目指す決意をした31歳

それから大きく時を経て31歳の頃、以前の記事にも書きましたが海外移住を目指すことを決めたEは会社を辞め、当時日本中の駅前に分校を開いていたあの英会話学校に3か月間ほぼ毎日通いました。

ここで2年間に受けた200コマの授業はEの英会話の能力を大きく向上させました。
Eは留学したことは一度もありませんがこの駅前留学(そう、NOVAです)がそれを十分に補填してくれました。

こと英会話ということに関して一度も勉強したことのなかったEはクラス分けテストの結果、一番低いレベルのクラスに入れられました。
NOVAの授業の進め方は次のとおりでした。これはクラスのレベルにかかわらず共通のものでした。

・授業時間は40分間。
・ネイティブの教師1人に対して生徒が1~3人(1人は稀、2人も珍しい)
・一日に受けられる授業の数は2コマ
・テキストのレベルに応じた章の1ページの英語の文章を授業の材料として使用。
・割り当てられた文章に従ってテーマとなる文法の練習の指導を前半で行う。
・後半は教師それぞれの裁量でフリートークなどの会話練習を行う。

英会話学習に向いている人、向いていない人

このシステムはあるタイプの生徒には有利であるタイプの生徒には不利となります。
何かというと、

人見知りせず、普段から会話に慣れていて、話題が豊富な生徒ほどたくさん話せる

ということです。
Eは日本人の平均から言って3人いれば1人いるかいないかの、上記の条件に当てはまる、人見知りせず会話に慣れていて、(当時外国に興味津々で、特に外国人との)話題が豊富な人間の一人でした。

おかげでこの学校でかなり英会話の練習ができ、上達しました。

Eはこの数年後に台湾で日本語教師として3年余り働きました。
その経験からも外国語の会話の勉強に向いている人と向いていない人がわかってきています。

英会話は、「会話」であるがゆえに人見知りの人、そもそもの会話が苦手な人には習得しにくい分野です。
加えて、英会話の勉強に特に目的がない人、また覚えようとしている言語の国に興味のない人は習得が遅いです。

NOVAで一緒に授業を受けた生徒にはビジネスマンの人も多くいました。
彼らは概してビジネスの必要のために授業を受けに来ているに過ぎず、外国に興味があり、外国人と話したくて授業を受けているという感じは全く受けませんでした。
しかも彼ら(あくまでもEが見た)ビジネスマンは、(あくまでも概して)自分の仕事と職場の周囲の話題しか持ち合わせていませんでした。

さらに、彼らは普段のビジネスシーンではそれは大活躍していることでしょうが、英会話という別の土俵で、当時無職だったEや主婦や学生たちと同列に扱われることにプライドが許さないのか、その英語力とは反対に尊大な態度で授業を受けている、という印象がありました。

また、そういったビジネスマンだけでなく多くの人が、言い間違えを異常に恐れて、極端に口数が少ない生徒も多く見ました。

そのような姿勢では英会話は絶対に上達しません。
Eも始めは自分だけが先生としゃべっていることに遠慮して会話を他の生徒に振ったりもしていました。
が、しゃべらない人があまりにも多く、すぐに無視して自分だけしゃべることに躊躇しないようになりました。

目的のためには自分を変えよう

例えば、営業の仕事についたら人見知りだろうがしゃべらなければ即クビですよね(即、ではないかもですが)。
話したくなくても自分をアピールしてモノを売るという目的のために相手に合わせて会話をしますよね。客と何かしらの雑談だってしますよね。

営業職でなくても会社の部下と話すときと、上司や客と話すときは区別してますよね。
上司や客にはご機嫌を取るための話し方をして話を盛り上げるための話題を振りますよね。

英会話を習得したいならこれくらい普段の自分と区別しなければなりません。
人見知りだろうが、目的のために積極的に話す
普段は相手が自分に合わせてくれる立場だろうが、目的のためには相手に合わせた立場に降りてくる。

日本語教師の経験からもはっきり言いますが、
これができなければどんなに学習しても無駄なんで、英会話はあきらめた方がいいいと思います。

海外での実践の会話と英会話学校での会話の違いを知ろう

EはNOVAで3か月みっちり勉強し、基本的な会話ができるようになるとアジア一人旅に飛び出しました。
それまでにふたクラス、レベルアップしていました。
そこでわかったことがあります。

・日本に住んでいる英語教師は日本人の英語発音を聴き慣れている
・英語教師は日本人が理解しやすいように普段よりスピードを落とし、滑舌よく話している

ということです。
これはまさにEが台湾での日本語教師時代にやっていたことでもありました。

インド⇔ネパール国境 元NOVA英語教師のジャスミン

英語教師は日本人の英語発音を聴き慣れている

Eは洋楽を歌ってきたことでそこそこネイティブにも聞き取れる発音はできていました。
実際、NOVAの先生からもよく発音がいいと言われたし、セブ出身の妻も「E以外の日本人の英語は全然わからなかった」と言っています(妻は技能実習生として日本で働いていました)。

が、NOVAの先生が日本人の発音に寛容なのをいいことにEも自分の発音に甘えが出ていました。
旅の出発地となったバンコクのゲストハウス " Mama's House " で出会った同宿のヨーロッパ人(国は忘れた)2人組に話しかけたらEの発音が聴き取れないようで顔をしかめられて愕然としました。
だって、あんなに発音を褒められていたのに…

ま、そこは調整し直してすぐに通じる発音に戻すことはできましたが、改めて日本に住む英語教師という甘やかされた環境で勉強していたんだということに気づかされました。

英語教師は日本人が理解しやすいように話している

NOVAの授業って予約を取ってその時間に教室に行くと、そこでようやく誰が先生で誰が一緒に授業を受ける生徒かがわかるようになっていました。

だからほとんど毎回のように自己紹介をします。
自己紹介の後は誰もが出会ったばかりにする質問や応答のやり取りをします。

この、自己紹介~初期の質問と応答、って何度もやっていて使うフレーズも聞かれる質問も次第にパターン化していきます。

この状態で海外で実践の会話をしようとするとこうなります。
始めは当然自己紹介、次にパターン化されたやり取りが繰り広げられます。
ここまではそこそこスムーズに話せますよね。
ところがそのパターン化された会話の先に進むと困難が待ち受けています。

相手はすっかりこちらが「そこそこ普通に英語が話せる準ネイティブスピーカー」くらいに勘違いしています。
英会話学校では聴いたこともないようなスピードと、滑舌など一切考慮しないべらべらの英語で話してきます。

今さら「僕、英語初心者なんでわかりませーん」とも言えず、聞き取れているフリをしてわかるところだけ相槌をうったりなど、この場をどうごまかして会話を終わらせるか、ということしか頭に浮かばなくなります。

Eは旅を始めてしばらくの間、この恐怖体験を何度か味わい、外国人に話しかけることが怖くてできなくなっていた時期がありました。

とはいえそこは海外、嫌でも英語を話さなければ(現地語は当然無理なんで)何もできない環境。
旅の目的はできるだけ多くの外国人とコミュニケーションを取って、海外移住のきっかけをつかむこと。

話すのが怖いなどと言っていられない。
現地の人、旅の人と結構向こうから話しかけてくれるから一人旅の1年間、ほぼ英語だけの生活を送りました。

まとめ

さて一人旅を始めて1年後、Eはどれくらい英語が上達していたのでしょうか。
一番伸びたのは、自己紹介~初期の質問と応答、の部分です。
次に、旅行で必要な、ホテルのチェックイン、電車のチケット購入、といった一般旅行英会話でした。

旅を通じて知り合った外国人で継続的に交流を持った人と言えば、ネパールのポカラからインドのバラナシに戻るバスの長い道のりを隣り合わせて、バラナシでも同じゲストハウスに泊まった(部屋は別、つき合ってもいないです)アメリカ人のジャスミンくらいでした。

ジャスミンは日本で、NOVAで英語教師もしていたことがあり(!)、少し日本語が話せるし、まさに日本人が理解しやすい英語を心得ていたからEは旅を通じても最もコミュニケーションがとりやすかった友人でした。

ご存じの通りEは洋楽好きだったのでガンジス川を見ながらジャスミンとMariah Carey の歌を一緒に歌ったりと、旅と英語がもたらしてくれたよき旅の思い出でした。

外国語がどれほどEの人生を広げてくれたか、語り尽くせません。
次回は旅の後にどう英語と関わってきたかを語ります。
お楽しみに!

ハッピーイングリッシュ


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