と、コロナ禍はもう終わっていると勝手に決め込んでいるEです。
で、みなさんはこの夏の猛暑にも常にマスクを離さない生活を送っていたのではないでしょうか。
遅ればせながら、残暑お見舞い申し上げます。
Eはというと今年の4月以降、基本マスクは着けていません。
なぜ着けないかというと、元々マスクを着けると痒くてものすごいストレスだからです。
逆に今もマスクを着けている日本人の大多数のみなさんはなんでマスクなんか着けているんですか?
ま、コロナに感染しないためっていうのが大義名分ですよね。
でもウイルスってマスクの繊維よりはるかに小さくて、マスクなんてスッカスカに通すらしいですよ。
他人に移さないため、っていう答えも帰ってくるかもしれません。
それってホントに効果あり?
って、わかっていますよ。
ほとんどの人は周りの人間が全員マスクしているから、自分だけ外す勇気がないからですよね。
つまり同調圧力に負けちゃっていて、結果としてお互いが同調圧力を延々とかけあっているせいで現在に至っているわけですよね。
おまけに、それを認めたくないもんだからなんだかんだ理由を付けて自分をごまかしているわけですよね。
すいません、核心をついてしまって。
そう、無意識にやりたくもないのに周りと同じ行動を取ってしまう心理作用を同調バイアス(同調圧力)といいます。
というわけで、今回は同調圧力と無縁のEがこの心理バイアスについて語ります。
同調圧力と無縁のE
始めに言っておきますが、今回の記事はマスクを外すことを奨励する目的は全くありません。
マスクはコロナウイルスの感染防止に効果がある、という説があるらしいからきっと全くのムダではないんだと思います。
それに心理バイアスに捉われている人って、全く自覚がなかったり、一切認めようとしない人がほとんどだということも知っています。
ぜひマスクは着け続けてもらいたと思います。
これまでも、自信過剰バイアスや現状維持バイアスなど人が無意識のうちに操られている心理作用について解説してきましたが、今回も同調バイアスというものがいかに人の行動を縛り、なかなかそこから脱するできないかの例を、Eとみなさん自身のマスク体験を振り返って認識していただければと思います。
そこで、同調圧力無縁人間Eのコロナ禍でのマスク状況から説明するとします。
では、時系列に従って見ていきましょう。
2020年 コロナ禍一年目
2020年初め、各国で多くの死者を出す恐ろしいウイルスが発生!
有名芸能人が新型コロナウイルスによって死亡するなど日本でも衝撃が走りました。
でも、Eの住む地方の街ではこの年、一年間を通じても感染者が数人しか確認されていませんでした。
え、っていうことは自分の周りにコロナウイルスが存在する可能性って限りなくゼロに近くない?
しかも話に聞くと、ウイルスってマスクの繊維よりはるかに小さくてスッカスカに通してしまう、とのこと。
そもそも周りにコロナウイルスが存在する可能性自体ほとんどなし。存在していたとしても呼吸をすれば周囲を浮遊するウイルスはマスク素通りで肺に吸い込まれてしまう。
自分がコロナウイルスに感染していたとして、息を吐くだけでウイルスはマスク素通りで周囲に拡散する。
もう一度言うと、
「ウイルスは、スッカスカにマスク素通り」
そこでEが出した当然の結論。
マスク、いらん
もともとマスク着けるのは大嫌いなんで、何の役にも立たないものをわざわざつける必要などなし。
おまけに一部の外国であるような、マスクを着けないことによる罰則や不利益は日本では一切なし。
と、ここまでで気付いたでしょうか?
Eはこのマスク不要の結論に至るのに、他人がマスクをしているかどうか、という要素は全く入っていません。
みなさんがマスク着用の動機の一部または大部分としている「周りの人がマスクをしているかどうかで決めよう」などとは念頭にありませんでした。
なぜか?
正直自分でもはっきりこうと言える答えはありません。
結構若い頃から人目を気にしない方ではありました。
50代となった今、自分の判断に自信があるから、とも言えるかもしれません。
コロナ禍にもマスク不要、この判断には現在も揺るぎがありません。諸説あるのも承知していますが、それでも揺るぎません。
客観的に判断すると、どう考えても常にマスクを着ける必要があるという結論は出てきません。
でも、大した知見もない若い頃から人目を気にしない性格だったことの説明にはなりません。
が、Eはひとつ思い当たったことがあります。
それについては後で述べます。
感染するかもしれないのに不安はないのか?と言われれば、確かに感染は怖いです。
昔インフルエンザに罹ったことがありますが、コロナに罹ったらあの時くらいつらいんだろうなと不安になります。
でも感染するかどうかにマスクは関係ないと確信しています。
この夏、ほとんどの人がマスクをしている日本が感染者数世界一位に躍り出たことで、その考えはバッキバキに強化されています。
つまり、
感染するかどうかはマスクと全く関係なし、完全に運次第、
だと。
話を戻します。
当時Eは工場派遣からIT系の派遣先に転職しました。世界中が不安に包まれていた2020年5月のことです。
初出勤のときに派遣会社からマスクをするようにと言われEはマスクを着けて出勤。
前の工場派遣も仕事中はマスク必須だったし、まあしょうがないかなと。マスクを着けないとできない、入れない、といった状況ではもちろんマスクを着けます。
嫌い、といっても湿疹ができる、などの体の変調をきたすまでではありません。
久しぶりのオフィスワーク、かつこれから暑くなる季節。
休憩中にマスクを外してそのままノーマスクで仕事を、などとついつい着け忘れたりします。
そして、そのままなし崩しに常にノーマスクで仕事をするようになるのに2週間ほどしかかかりませんでした。
この頃は一年を通して地元で感染者が2、3人しか出ていなかったので職場も切迫感のない人が多く、ノーマスクの人はE以外にも何人かいました。
そのIT系の派遣先は半年ほどで退職、現在の工場派遣先に転職(転職の詳細は過去記事にあります)。
結局この頃の日本では、今にして思えばほとんどいなかったと言ってもいいくらいの感染者数しか出していなかったし、職場以外でマスクを着けたといえば入口でマスクをするように求められた病院くらいしか思い出せません。
そして寒い冬がやって来ました。
冬の寒い時期だけはマスクをしていると逆に顔が暖かくて心地よいので仕事が終わってそのままマスクを着けて家に帰ったりと、積極的にマスクを着けます。
この冬も、次の冬も従来通り寒さをしのぐためにマスクを着けていました。
2021年デルタ株流行
東京オリンピックが始まった7月頃、それまで全国でも微々たる感染者数しか出していなかったのに感染者が急増。
と同じ頃、ワクチンが開発され全国で接種も始まる。
Eも受けましたワクチン、2回。
目的はもちろん、セブに住む家族に会いにフィリピンに渡航できるようになった際にワクチンを受けていないことによる不利益を受けないために。
ついでにもしコロナに感染しても重症化しないように。
マスクはというと、相変わらず病院に行く時くらいしか着けません。
あんなに感染拡大していたのにマスクしてなかったのか、と怒られるかもしれません。
が、コロナ禍が始まってから家族が日本に来れない状況で、Eは今年の7月に3年ぶりに妻と娘が日本に来まで長いこと一人暮らし。
交友範囲がめちゃめちゃ狭い、というかほぼ交友がないEはスーパーに買い物に行くくらいで飲食店に行くことさえほぼなし。
これは記憶していますが、2021年に外食したのはただの2回、お盆休みと正月休みに人のいないアイドルタイムにバーミヤンに読書に行ったときだけでした。
スーパーに行くにしてもお惣菜のディスカウントを狙ってすっかり客の引いた夜遅い時間に行くことがほとんど。天井の高いガラガラのスーパーで感染なんてする?
マスクなしで出歩いて罪悪感はないのか?と怒る人もいるかもしれませんが、ありません。
逆に人々がマスクをしている中で、同調圧力が気にならないという特異な性格のおかげで煩わしいマスクから逃れていることに「得してるかも♪」という気持ちならあります。
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2022年 オミクロン株大流行
そしてやって来ました2022年、オミクロン株の大流行!
年明けと同時にそれまでの感染者数なんて問題にならない圧倒的な感染者数を叩き出しましたよね。
Eはというと、マスクしてましたよ。
はい、寒いから。
極度の寒がりで、南国に移住することに半生をかけているくらいの人間ですから。
冬の外出は手袋もニット帽もマスクも不可欠です。
でももし口の周りが痒くなったりしらもちろんマスクは外します。
というわけで結果的に感染大拡大の時期にはほとんどマスクを着けていたEでした。
そして3月。
Eは2年ぶりに家族に会いにセブに渡航。
マスクを着けないと乗せてもらえない飛行機ではもちろんマスク着用。
羽田空港までの公共交通機関ではマスクしてません。
そういえば空港に着いてもノーマスクでした。
当時のセブは感染者数がかなり下がっていて、フィリピン全体でも1日に300人程度の新規感染者数でした。
当時のセブのマスク状況はというと、まず病院はもちろんショッピングモールなどはマスクがないと入れません。当然マスクを着けます。セブ市街を歩く人はマスク率高め。
一方、自宅のあるセブ島の田舎では一人たりともマスクをしている人はいません。もちろんEも着けません。
もちろん田舎といえど、コロナに感染する人はいます。
実際、妻も娘も今年の2月のオミクロン株大流行の頃にコロナ疑い濃厚な風邪にかかっていて、同様の事例は近所でもちらほらとあったようです。
この時期、風邪を引いて熱が出たとなれば、日本ではたいていの人は病院に行きますよね。
セブの田舎では多少熱が出てもそうそう病院には行きません。
幸い妻も娘も2日ほどで熱も引き、普通の風邪と変わらない症状でした。
ちなみに二人とも近所の人々と同様、病院には行ってません。従ってコロナだったかどうかは今もわからず。
もちろんコロナの感染者数にカウントはされていません。
何が言いたいかというと、
コロナ禍始まって以来、強制的に着けなければいけない場面と寒さをしのぐ以外の目的でマスクをしてこなかったEを「何という不謹慎なヤツだ」と怒る人は日本ではかなりの割合いることだろうと思います。
はい、この記事は怒られる覚悟で書いています(日本人からは)。
が、外国を見るとどうでしょう。
メジャーリーグの試合の観客がほとんどマスクをしていない、など海外ではマスクしていない国はたくさんあります。
日本の方が特殊だ、という説もあります。
そういった国の人がEを「不謹慎だ」と思うことは恐らくありません。
むしろEの鉄のメンタルを褒めてくれるんじゃないかと期待しています。
ところでEを「不謹慎だ」と怒りを覚えた人って、マスクをしていないアメリカ人の観客にも怒っていますか?
首脳会談に集まった各国の首脳がマスクを着けていないことに怒っていますか?
怒っているとすれば、その時ばかりは場の空気を読んでマスクを着けていなかった日本の首脳に対して「だけ」ですよね。
多くの人はアメリカの野球場でマスクを着けまいが、外国の首脳がマスクを着けまいが自分には関係ない、と思っていますよね。
それって、Eも同じですよね。
Eはこれを読んでいるほとんどの人の生活圏とは関係ない場所で生きています。ならマスク着けなくても関係ないですよね。
ではなぜマスクをしないと公言するEに怒りを覚えるのか?
同じ日本という同調圧力の影響圏内にいながら、本当は多くの人が着けたくもないと思っているマスクからひとり逃れている人間への妬みではないでしょうか?
またまた核心をついてしまいました、すみません。
なぜ日本人はマスクを外せない?
世の中、毎日毎日長時間マスクを着けていても平気という人もいることでしょう。
普通はあの猛暑の夏にマスクを着けていて平気では全然ないですよね。
それなのになぜマスクを外さないのか。
理由の大部分は、自分だけが着けないなんて人目が気になってできるわけない、という同調圧力によるものだとEは踏んでいます。
同調圧力は「同調バイアス」とも呼ばれ、人間が無意識下でしてしまう簡単には逃れられない心理作用です。
実際多くの人がマスクをしないことに別の理由をつけて、同調バイアスを自覚していなかったりします。
過去記事でも紹介しましたが、スマホの格安プランが普及している今になっても多くの人が昔ながらの割高プランをやめられないなど「現状維持バイアス」などの心理バイアスからは人間はなかなか逃れられるものではありません。
従って、マスクを外せないという同調圧力は下手をするとこの先も数年、日本人の呪縛となり続けるんじゃないかと予想しています。
どうすれば日本人はマスクを外せたか。
Eはひとつの推論があります。
「政府がマスクを強制していれば、強制を解除した時に外せた」
と。
自然発生した同調圧力はそうそう自然消滅しません。
かといって、今さら政府が「マスクを外しましょう」とは言えません。
だって、批判が怖いから。
というわけで日本人はこれからも数年マスクを着け続けなければならないことでしょう。
では、なぜEは平気で外しているのか。
実は自分でもなかなかわからなくて、この結論に至るまでに結構な時間がかかりました。
人間が持つ心理バイアスを若い頃から自覚していて、意識的にそこから逃れようとすることが習慣化されていたから。
先ほど紹介した過去記事でも述べましたが、Eは職場の火災ベルが鳴ったときに全員がどうせ訓練だろうと作業を続ける中、ひとり避難のために作業をやめて密閉されたクリーンルームから出る、などと「現状維持バイアス」などのバイアスに左右されずに物事を判断する、という習慣が身についています。
この「心理バイアスを自覚していた」という推論にたどり着いた時、過去の数々の事例が思い当たりました。
ひとつ例を挙げます。
レストランチェーンの会社で店長をしていた頃、料理の勉強のための「自由参加」の店長の海外研修が行われることになり、当時外国に全く興味のなかったEは不参加の回答をしました。
会社からいくらか補助が出るとはいえ、結構な費用負担もありました。
幹事役の他の店長から電話があり、E以外の店長は全員参加とのこと。そしてその店長の口から「行かないとどうなるかわからんよ」と。
Eはその言葉を聞いてスイッチが入りました。「全員参加」などという圧力に負ける人間にはなりたくない、と。
その後も度々受けた直接的な圧力も全て跳ね除け、見事不参加を強行しました。その後、店長会議に出席した時などの周りの冷ややかな目もものともせずに。
まとめ
そんなわけで、今となっては逆に心理バイアスに逆らうと心地よささえ感じます。
家族や周りの人間はマスクしなくて何も言わないのか?と思うかもしれません。
フィリピン人の妻はもちろん気にしていません。
周りの人間は、何も言ってきませんよ。
外でマスクしないと他人から文句言われそう、とマスクを外せない理由の言い訳を使う人もいるかと思いますが、一度も指摘されたことはありません。
もちろん店に入る時などにマスクをするように言われた場合は、すぐに着けるか入るのを諦めます。
えー、心理バイアスを振り切ってしまうと楽だし、結構得をします。
でもわかっています。
それができる人はほとんどいないということを。
今後も人間が陥りがちな心理バイアスについて語っていきます。
次回をお楽しみに!
ちなみにこの本はまだ読んでません。