社労士 社労士試験逆説勉強法

社労士試験逆説勉強法 新章③ 勉強してもすぐに忘れる時の対処法

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さて、久しぶりの社労士試験逆説勉強法シリーズです。
Eは今から10年前の2011年、2回目の挑戦で社労士試験に合格した実績があります(※)。

5月ともなると模擬試験などの本番を想定した問題にも取り組むころですよね。
この時期に問題を解いているとよく、こういう気持ちに陥ったりしますよね。
「全然覚えられていない」「これでは試験に間に合わない」「もう諦めようかな…」

勉強してもすぐに忘れてしまう、そんな経験ありませんか?
全く勉強が足りていない人がこんな風に思うのはしょうがないことです。もっと勉強しましょう。
でもこれまでコツコツ勉強を継続してきた人、全くネガティブになる必要はありません
自分で思っているより全然順調です。

(※)当記事の掲載は2021年5月

ドラゴン桜、桜木先生の言葉

社労士試験の勉強をしていると、このように思う場面がたびたび訪れませんか?
「この前覚えたはずなのにもう忘れている…」
と、ネガティブになったり自己嫌悪に陥ったりします。

これ、全然気にする必要ありません。
なぜなら、
人間は忘れるものだからです。忘れない方がおかしいです。

先週、5月9日に放送されたドラマ「ドラゴン桜」で偏差値30の高校の東大専科の桜木先生がこう言っていました。
記憶力なんてのはな、一部の特殊な人間以外はそれほど大差ない。東大にいる8割はお前(偏差値30の高校の生徒)と同程度だ」

ということは東大合格者の2割は特殊な、突出した記憶力を持つ人間。
さすが東大、日本トップの頭脳集団。
では社労士受験生、そして社労士合格者は?

ご安心を。
社労士受験生にも、社労士合格者にも、突出した記憶力を持つ天才なんていません

そいういう天才は、まさに東大に入って日本のエリートとして活躍していたり、資格試験を受けるにしても司法試験や会計士など最難関の試験に挑戦しています。
社会保険労務士の資格なんて眼中にありません


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「すぐ忘れる」の対処法はある?

結論、勉強してもすぐ忘れることの対処法はありません
全ての社労士受験生の記憶力は同程度受験生全員が勉強してもすぐ忘れます

だから、

全然ネガティブになる必要はありません。

逆に、この場面でポジティブになることさえできます。
こんな風に、

他の受験生もすぐに忘れる、しめしめ

と。
が、精神的にポジティブになっただけでは他の受験生に差をつけることはできません。
では、どうするか。
忘れなくする方法などは存在しませんが、Eが実際に使った「試験対策」ならあります。

それをひと言でいうなら、

記憶の本質を理解して、試験開始時間に最大の記憶量で臨む

ということです
そのためには必要な準備があります。
端的に言うと、

直前にひたすら詰め込んで、忘れる前に試験を受ければいい

というわけです。
これについては、過去の記事でも詳細に述べていますが、簡単に解説します。

昨年(2020年)6月の記事です。

社労士試験で意識すべき記憶とは

学術的な脳科学の理論は置いておいて、社労士試験で意識すべきは二つです。

①固定記憶をできるだけたくさん蓄積する
②試験開始時間に最大の短期記憶をもって臨む


「固定記憶」「短期記憶」という呼び方は、Eがあみ出した『社労士試験逆説勉強法』の中で便宜的に定義した用語です。

「固定記憶」とは、文字通り脳に刻み込まれて長期間忘れることのない記憶です。
膨大な社労士の試験範囲も、もし5年も勉強し続ければほとんどが定着した固定記憶となるでしょうが、社会保険労務士の資格に5年も勉強を続けるほどの価値はありません

1年に1回、8月下旬(2022年は8月28日(日))に行われる社労士試験の勉強では、この5~6月頃に脳に定着した記憶を「固定記憶」、まだ定着していないすぐに忘れる記憶を「短期記憶」として区別して勉強に取り組みます。

多くの受験生は「基本書の回転」という方法で勉強していることでしょう。Eもそうでした。
広い試験範囲をまんべんなく記憶の網でさらっていくために必要な勉強方法です。

「基本書の回転」は試験直前まで続けます
が、試験が近づくにつれて、ある目的が加わります。

学習初期や試験までまだ時間がある5月頃までは「固定記憶の蓄積」が主な目的です。
5月頃からは、試験範囲の項目ごとの「記憶の持続時間を把握する」ことを意識します。

魚のDHAは記憶力アップに効果があります。

記憶の持続時間の把握が必要な理由

記憶の持続時間の把握って、なんでそんなことが必要?
と疑問に思うことでしょう。
それは、全てこのためです。
もう一度言います。

記憶の本質を理解して、試験開始時間に最大の記憶量で臨む

Eが試行錯誤の果てに考えつき、実際に行った勉強法があります。
それが「試験時間逆算勉強スケジュール」です。
過去の記事で語った内容を簡単に言うと、

「すぐ忘れる項目」を正確に洗い出して把握、試験直前1週間に一夜漬けならぬ「七夜漬け」をします。
その際、忘れやすい項目ほど試験直前に、逆算して確認していきます。
試験当日の試験開始時間直前まで徹底的に詰め込みます(次の日に全て忘れても全然構いません)。
そして、

忘れる前に試験を受けてしまう

というわけです。

Eは実際に試験当日の朝、起床から朝食、電車移動、試験会場への徒歩移動、試験会場で試験官が「机のものをしまってください」と告げる瞬間まで、直前に確認すると決めておいた本のページから目を離すことなく最終確認を続けました。

Eの周りに、試験会場まで歩きながら本を開いている受験生などいませんでしたし、世の中には「試験当日にじたばたしているようではダメだ」などという人もいますが、ほぼ記憶力テストといっていい社労士試験(運の要素が多分にありますが)の前でそんなものはただの妄言です。
それどころか、Eは他の全国の受験生たち対して「本など開かずのんびりしていてくれ~」と願っていました。

試験当日朝から試験開始時間直前にかけての時間が、試験開始時間にフレッシュな記憶を持ち込むための最善の時間だということに気付いていない受験生があまりにも多いことに驚きましたが、まさに「しめしめ」でした。
もちろん、昼の休憩時間もひたすら確認を続けました。

これも過去記事で述べましたが、Eは試験開始時間前の最後の最後に確認した何度やってもすぐ忘れる、択一式の雇用保険の「基本手当の所定給付日数」の問題で見事1点をもぎ取りました。
もちろんこれだけではなく、直前確認によって確実に取れた点が2,3点ありました。

試験時間逆算勉強スケジュールの効果

例えば、Eが見事1点ゲットに成功した雇用保険の「基本手当の所定給付日数」
この規則性がありそうでない、超絶覚えにくい数字、それでいて試験に出る重要項目
当然Eも何度も覚えようと試みました。

引用元:ハローワークインターネットサービス
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_benefitdays.html

でも当然、何度勉強しても次の日には忘れます。
それどころか30分もして紙に書いてみるとどこかしら記憶があやふやで間違えます。

社労士の試験範囲にはこういった覚えにくい項目がいくつもあります。
そこで2回目の受験勉強は自らあみだした「試験時間逆算勉強スケジュール」に全てをかけることにしました。
そして、5月以降にはどうせ勉強してもすぐに忘れる項目は、基本書の回転の際に触れるだけで一切深入りしないことにしました。

これによって、これまですぐ忘れるのになんとか覚えようと何度も取り組んできた膨大な(ムダな!)時間を全部省くことができます。

そして、その労力を他のことに注ぐことができます。
つまり、
Eがこの勉強法によってゲットできた得点は直前確認で得られた2,3点だけでなく、

間接的に取れていた得点もそれ以上にあったはず

ということです。

他の受験債が、固定記憶として定着することなど到底できない項目を何度も繰り返している間に、問題演習や横断学習を着々と進めることができます。
どうでしょう、この「試験時間逆算勉強スケジュール」の絶大な効果!


※詳細は画像をクリックしてください。
2年目はこの雑誌「月刊 社労士受験」で様々な情報を得ていました。
過去問にこだわりすぎず、できるだけ多くの問題を解くことをおすすめしています。

結論:「すぐ忘れる」時にどうするべきか

ここまで解説すれば、結論は自ずと導き出せます。
「勉強してもすぐ忘れる」と思った時はこう考えましょう。

「受験生全員がすぐ忘れる」という事実を逆に利用して、自分だけいいとこ取りをしよう!

今日から「すぐ忘れる」は受験勉強の最強の味方になることでしょう。

働きながら、子育てや家事をしながら勉強している人は多くいるかと思います。
限られた時間で効率よく勉強するためには、勉強スケジュールの組み方は試験の結果を左右します。
「試験時間逆算勉強スケジュール」をぜひ参考にしてください。

次回をお楽しみに!

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