二十数年前のアジア放浪旅行。
現在進行中のバリ島編の第三弾です。
海外移住のきっかけを求めて日本を飛び出し、バンコクに始まりバリ島に行き着いたE。
パリピの集まるクタ地区があまりにも場違いと感じ、一人でバリ島一周バイク旅へ。
が、バリ島は中心部以外はあまりにも田舎で何もなく、おまけにガス欠寸前になりながら旅行ガイドを頼りにようやく「街」にたどり着きました。
さて、この後のバイク旅では何が起こるんでしょうか。
前回の記事です。
海辺の街ロビナ
バンコクから始まったアジア放浪の旅。
マレーシア、シンガポールと南下して、紀伊国屋書店で出会ったシンガポール在住の日本人からなぜか台湾での日本語教師の仕事に誘われた矢先、バンコクで出会った謎の美女みあちゃんからの「バリにいる」の連絡を受けとりあえず行く先も決まらないし行ってみるか、とバリに来てみたE。
みあちゃんたちパリピのサーファー仲間の泊まるロスメンに泊まったものの、パリピに馴染めない。
というか、むしろパリピ恐怖症のあるEは日本の英会話学校の教師ブライアンが勧めていたバリ島バイク一周旅行に出て、穴だらけで凸凹の道路やガス欠の危機を乗り越えて、バリ島の北側のロビナという街にたどり着きました。
前日、一日中バイクを乗り回してぐっすり眠ったE。
海岸のすぐそばにある安宿で波の音とともに目覚めました。
そもそもロビナはバリ中心部の反対側にあり寂れた街なので宿に泊まっている宿泊客もわずかです。その宿の正確な場所は今となっては覚えていません。
宿の立地はこんな感じでした。ここだったかな?
画像引用:BALI NAVI HP「ロビナビーチ Lovina Beach に行ってみました!」
付近にはビーチもあるようですが宿のあった海岸は人工で作られた護岸があります。
宿泊客が海水浴しようと思えばできる作り。
さっそく水着に、といっても普通の短パンを下着なしではいただけ、で海水につかります。
バリの熱い空気の中で生暖かい海水が心地よい。
これこそ南国の醍醐味。
今日は一日このロビナでゆっくり過ごそう、と決めたE。
とはいえ、他の旅行者と交流しようにも見当たらないし、現地の人にしても言葉がイマイチ伝わらない。
海水浴にも飽きると、バイクで付近を流してみました。
ちょうど昼時にオープンエアーでいい感じの南国風レストランで昼ご飯を。
バリのローカルフードといえばナシゴレン(インドネシア風炒飯)かミーゴレン(インドネシア風焼きそば)、その他シーフードなど。高級店には一切入らないからそれくらいしか知りません。
ヌードルが好きなEはミーゴレンと何かしらシーフード料理をいただきました。
食後はいつものように読書です。
この日はたっぷり読書の時間がありました。それはつまりやることがなくてめっちゃヒマだったってことですが。
バリ島で読んでいた本は何だったか忘れてしまったんで、思い出したら次回の記事ででも紹介します。
にほんブログ村
小舟で魚釣りを体験!
せっかくバリ島一周に出ておきながら「一人で海辺の宿に泊まって読書するだけ」ってどう考えてももったいないですよね。
そこでEは、その地で可能な唯一の、宿のスタッフに勧められたアクティビティをやってみることにしました。
それが「ボートフィッシング」です。
と、横文字にするといかにもマリンスポーツを思わせる響きですが、日本語訳も実態も「釣り舟で魚釣り」です。
さらに言えば、「魚釣り」といっても竿もリールも使いません。
使うのは「釣り糸」と「釣り針」と「エサ」だけです。
夕暮れ時間近に宿のスタッフか、バリ現地の青年と一緒に沖に出ます。
釣り人ってよく朝早く出かけたりするけど、夕暮れ前って釣りに向いている時間帯なんでしょうか?
Eは魚釣りには全く興味ないのでわかりませんが、ともかくその日残された時間は日没までの数時間のみ。
釣り舟で沖に出て、海の真ん中で日没ショーが見れたのはなかなか贅沢な経験です。
バリ島ロビナの夕暮れ 撮影:E
ちなみに、Eが以前住んでいた台湾には、海老釣り堀(釣蝦場)があちこちにあって、結構頻繁に海老がかかるから、そこそこ楽しめますよ。釣った海老はその場で焼いて食べられます。
沖に出ると、青年が釣りの準備を始めます。
二人乗りの狭い釣り舟にもちろん釣り竿はなし。青年はだたの釣り糸の先に、エサの小魚をナイフで小さく切っつけ、海に投げ入れます。
二人分用意してくれてEも釣り糸を手で持って魚がかかるのを待ちます。
10分ほどした頃でしょうか、青年の釣り糸に引きがあり、10センチほどの小さな魚がかかっています。
Eは喜びましたが青年は無言。
そう、青年は英語がほとんど通じない上に釣り舟の上ではほとんど無表情。
聞き出せたのは名前くらいで(名前は忘れてしまいました~)ほとんど会話成立せず。やや気まずい。
Eはひたすら魚がかかるのを待ちましたが一向にかかりません。
その後青年の釣り糸には2回ほど魚がかかりますが、やはり10センチ前後の種類の違う魚。
釣り舟の青年、海岸に見えるのがEの泊まった安宿 撮影:E
結局、Eの釣り糸には一匹の魚もかからず。
30分ほどで釣れたのは青年の小魚3匹。
あ、魚の名前はひとつもわかりません(この魚は〇〇と識別できない、という意味です)。
陸に戻ると宿の人が、青年が釣った魚3匹を調理。
その日の晩ごはんは3匹の小魚のフライでした。
新鮮な魚を食べられるとは言え、小魚3匹はおかずとしてはかなり貧弱。
なぜ青年は3匹釣れて、Eは1匹も釣れなかった?
あの釣り方にテクニックがあるとはとても思えないし、いまだに謎です。
日が暮れると、街灯のひとつもなく辺りは真っ暗。
宿で昼間の続きの文庫本を読んでいると睡魔が襲い、寝入ってしまうEでした。
バリ島ロビナの夕暮れ その2 撮影:E
再びバリ島一周へ出発
これ以上ロビナにいてもすることがない。
というわけで翌日昼前には、バリ島を無理矢理時計に例えると11時あたりにあるロビナを出ます。
再びバリ島の外周に沿って海岸線を行くE。
バリ島の北西はマジで何もない田舎でしたが東へ行くとそこそこ民家が増えてきます。
標高3,014mのアグン山を横目にひたすらカブを走らせるE。
バリ島を時計に例えて3時付近は山道を通らなければならないんですが、バリ島は山の中も、美しい鮮やかな緑の田園風景が広がっています。
山を下りると、次第に交通量も増えてきて、例の「これってただの挨拶?」としか思えない意味不明の現地の人々のクラクションが鳴り響く道路に入ってきました。
それと同時に、それまで見えていた美しい海岸線もなくなり、いわゆるアジアの雑踏。
街に入って道路が混雑し始めると、周りの車やバイクの運転も粗くなり、のんびりバイク旅の醍醐味も薄れてきます。
途中でバイクに給油。
今度はちゃんとガソリンスタンドが見つかりました。
猛暑のバリ島のガソリンスタンドにて。 撮影:現地の人
さて、バリ島一周旅も、バリ島を時計に例えて4時か5時頃になってきました。
6時あたりにある終点のクタ地区は目前。
しかし、まだクタには帰りたくないE。
なぜなら、パリピの街クタに戻ればまた孤独を味わうことになる。
バイク一人旅も孤独だけど、パリピやサーファーが仲間同士で楽しく過ごしている中での孤独はレベルが違います。
と、バリ島一周の終わりを目前にしてバイクのエンジンを停止。
名も無き街の名も無き安宿(一応名前はあったはず)に必要もないのに一泊して翌日、バリ島一周を成し遂げ、喧噪の街クタへ帰還したのでした。
価格:9800円 |
こういうものを購入すれば魚って釣れるんでしょうか?
まとめ
このアジア放浪旅行、最大の目的はあくまでも海外移住のきっかけを掴むため。
台湾での日本語教師の仕事を紹介してもらえることがほぼ確定はしていたものの、Eの指向性がどちらかというとタイやシンガポールなどの東南アジアの国に向いているのがこの時期でした。
バリ島でもなにかきっかけがないかと思いやって来ましたが、どうも「住みたい島」とは言えないことが判明してきました。
理由ははっきりわかりませんが、現地の日本人観光客にパリピの若者が多い、なんとなく現地の人々が絡みずらい、美味しい料理が少ない、などが挙げられるとは思われます。
バリ島はもういいかな、とは思うもののシンガポールに戻るフライトまで、まだ数日あります。
そんなわけで、この後しばらくクタのロスメン(安宿)に戻ってみあちゃんたちサーファー仲間と過ごします。バリ島ならではのあることも体験することになります。
次回をお楽しみに!