新型コロナウイルスも世界的に緩和が進み、2月10日からフィリピンへの観光目的のビザなし渡航が解禁。同時に入国時の強制隔離や自主隔離もなくなりました。
そんな中、先日の記事でも紹介した通り、わざわざ費用と時間をかけてビザを取得。
いよいよ来月、2年と3か月振り、当ブログ開設以来初となる家族が住むセブへの渡航が決定したのでした!
と、渡航が可能とはなったもののいまだオミクロン株は日本でもフィリピンでもいまだ感染者が多い状況。来月のEの3月上旬の渡航時にも様々な渡航の要件が設けられていることが予想されます。
そんなわけで、今回は現在フィリピン渡航を予定している人が準備しておくべき渡航要件について確認していきたいと思います。
前回の記事です。
Eが取得したビザ
先日の記事でも紹介した通り、Eはビザなし渡航不可となっていた昨年2021年11月からフィリピン人の外国人配偶者が取得できる9(A)ビザの取得を目指しました。
ビザ必要書類が超煩雑なこと、高額な費用がかかること、そんな中いっときビザなし渡航解禁の告知、その直後のオミクロン株発見で撤回、フィリピン南部を襲った台風22号被害、と度重なる障壁に翻弄されながらも、先月2022年1月下旬に9(A)ビザを無事取得。
ところがビザが届く直前に、去る2月10日からビザなしでの観光のための渡航が解禁されるという仕打ちを受けました。
ともあれフィリピン渡航が確定、チケットも購入。
あとは渡航の日を待つだけ、とコロナ禍前のようには問屋が卸しません。
現在のフィリピン渡航要件
ビザなし渡航解禁とはいえど、渡航にはなおいくつかの要件があるのでした。
その条件というのはこの在日フィリピン大使館のHPにアナウンスされています。
わかりやすく列挙すると次のようになります。
渡航要件
①ワクチン接種が完了(2回以上)していること
② IATF に認められたワクチン接種証明書を持参すること
③出発国(日本)からの出発日時48時間以内に実施したRT-PCR検査の陰性証明書を提出すること
④フィリピン到着日から30日以内に出国する航空券
⑤フィリピン到着時点で6か月以上有効な旅券(パスポート)
⑥フィリピン到着前に保険会社から新型コロナ感染症の治療費をカバーする旅行保険に加入すること。フィリピン滞在期間中の最低補償額は35,000米ドル
といったところです。
検証しましょう。
①ワクチン接種について
ワクチン接種についてですが、フィリピン大使館のHP内では「Fully-vaccinated(完全なワクチン接種者)」と称されていて、ワクチン接種を2回受けていれば該当します。
基本的に完全なワクチン接種者でない外国人はビザなしでは入国できません。
例外は、一般人に関しては「医学的にワクチンを接種出来ないと認められた者」と「ワクチン接種が完了している外国籍の親と一緒に渡航する12歳未満の未成年の子供」です。
Eは昨年夏に職域接種で2回のワクチン接種を済ませていて完全なワクチン接種者ですが、実はワクチン接種したくない派です。解明されていない将来的な健康リスクは最小限にしたいですから。
去年夏に接種を受けた理由は、ひとえにいつの日か実現するセブ渡航の際に不利益を受けないためだけでした。
今回その恩恵に預かるわけですが、3回目のブースター接種を受ける気はありません。
ブースター接種を受けることによって日本帰国時の隔離がなくなるという噂もあります。来月Eの職場では3回目の職域接種が始まりますが、Eの渡航には間に合わず。自治体のスケジュールもまだ届かず。
日程的にEは渡航前に受けるチャンスがないためなおさら3回目は受けません。
ところで現在のフィリピンは、やりすぎとしか思えない感染対策でワクチン接種証明がないと入れない施設、ショッピングモール、その他店舗であふれています。
ワクチン接種をしていない旅行者は、例え渡航できたとしても旅行を楽しめない場面が出てくるんじゃないでしょうか。
実際この規制は、現地の非ワクチン接種者の日常生活にも大きな不都合を与えています。
セブに住む家族にはできることなら受けないでほしいんですが。
②ワクチン接種証明
さて、次にワクチンを完全に摂取したことを証明するものが必要となります。
いわゆるワクチンパスポート。それには2つの方法があります。
①市町村が発行する紙の「新型コロナウイルス感染症 予防接種証明書(Vaccination Certificate of COVID-19)」
②デジタル証明書、つまりスマホの「新型コロナワクチン接種証明書アプリ」
Eは旅先でどちらか一方が必要になる場面があるかもしれないし、思いがけずどちらかが使えなくなるかもしれないというリスク回避のために両方作りました。
特にセブ滞在中はあちこちで接種証明書を見せる機会があるだろうから、すぐ見せられるスマホアプリは必須かなと。
紙の接種証明書の作り方
こちらは市町村役場に申請します。
Eの場合、申請は郵送で行いました。
下記の書類を郵送して、郵送で接種証明書が届きました。
・自治体HPからダウンロードした申請書
・パスポートのコピー
・本人確認書類(運転免許証、健康保険証、マイナンバーカード)のコピー
・切手貼付の返信用封筒
①の申請書には「海外及び国内用」にチェックを入れました。
数日後にA4の「新型コロナウイルス感染症 予防接種証明書」が送られてきました。
とくに証明印が押されているわけでもないのでコピーも複数持っていくつもりです。スキャンしたものをクラウドにも保存しておきました。
スマホの接種証明書アプリ
スマホの接種証明書にはマイナンバーカードと4桁の券面入力補助用暗証番号が必要です。
マイナンバーカードは各種機器によって情報の読み取りが可能なようで、最近では戸籍書類や住民票、印鑑証明書といった書類がコンビニのコピー機で入手できるようにもなりました。
接収証明書についてはまず、スマホでアプリをインストールします。
インストールして画面の指示通りに進めばこのような画面が表示されます(※画像は見本です)。
この表示をタッチすると次の画面が表示されます。
これでOKです!
すぐにスマホに表示させて提示できます。
③陰性証明書を入手
さて、「出発日時48時間以内に実施したRT-PCR検査の陰性証明書」はフィリピン渡航が緩和された現在、我々に立ちはだかる最後の壁です。
なぜなら、
金と手間をもってしても手に入らない可能性がある、
からです。
もし「陽性」だった場合、当然陰性証明書は手に入らずゲームオーバー。渡航は一瞬で断念せざるを得ません。一旦感染すれば陰性判定が出るまで長い時間がかかります。
Eはもともとほとんど外出せず、人がそう多くない地方に住んでいて感染する機会はそうなかったし、オミクロン株なら感染してもしょうがないか、くらいに思っていました。
が、現在は厳戒体制です。それまでほとんどしなかった手のアルコール消毒もあちこちで頻繁にするようにしています。
渡航予定のみなさん、陽性判定を受けないように感染には最大限気をつけましょう!
さて、次に「RT-PCR検査ってどこで受ければいいの?」という問題です。
これ、フィリピン渡航で有効となりそうな検査はかなり高額で2万円前後します。
Eは羽田空港から出発しますが、もしものすごくうっかりしていて検査を受けないまま空港に着いてしまった場合でも、第3ターミナルに海外渡航用の検査を受けられる東邦大学の検査センターがあるようです。
もちろん成田空港にもあります。
英文の陰性証明書込みの料金を見るとやはり高いです。
羽田空港の東邦大学の検査センターが、税込23,000円。
成田空港のPCRセンターが、税込25,000円。
高いですよね…
海外渡航用ではないPCR検査は数千円のものが多いから、料金の大部分は英文の文書料ということになりますが、定型の文書なのにそんなに取るか、って思いますよね。
羽田空港には全国にも多くのチェーンを持つ木下グループという検査機関の2,000円前後で受けられる格安のPCR検査もありますが、海外渡航用との表記はなく、フィリピンへの渡航に有効かどうかは明らかになっていません。
フィリピン渡航は解禁になったばかりなので今後の情報に期待したいです。
とはいえ、出発前に混雑しているかもしれないし空港でギリギリ、でなくもう少し早いタイミングで受けておいた方がいいですよね。
それに、Eのように地方から東京の空港に出向いて渡航する場合、移動の最中に感染するという可能性も無きにしも非ずです。
よって、Eは渡航前日に自宅近くにあるクリニックで海外渡航用のPCR検査を予約しました。検査から1時間で紙による陰性証明書ができるそうです。
陰性証明書がフィリピン渡航で通用するかどうかのチェックポイントがいくつかわかっています。
・英文で作成されていること
・検査名が「RT-PCR」と明記されていること
Eが受診するクリニックはHPに陰性証明書のサンプルが掲載されていましたが、問題ありませんでした。
気になる料金はというと、税込20,000円です。
やはり高いですよね。
ところがなんと、
Eの地元ではPCR検査に補助金が受け取れます!
その額なんと10分の9。
つまり初診料(あれば)と元の料金の10%しかかからないということになります。
ただ、自治体のHPによると補助金は「無症状者」が「県外を訪問」したり「県外からの来訪者と接触」したりして「感染の疑いがある者」が対象となっています。
「海外渡航用」とは書いてありませんでした。
Eはクリニックの予約の前に役所にメールで問い合わせをしました。
「検査をして海外渡航用に英文で陰性証明書を作成してもらった場合に、補助金を受けられますか?」と。
役所の回答は「要件に該当すれば書式は問いません」とのこと。
問題なし、と判断しました。
おそらく役所の該当部署もEと同じように海外渡航に利用することもよしと考えていると思われます。
しかも、次回のセブ渡航では1か月以上家を空けることになるE。
渡航直前に県外に住む親族が様子を見に来てくれます。
つまり県外からの来訪者と接触するわけですから、堂々と要件に当てはまることになります。
ただ実際に感染を疑うかどうかというと、そうでもない方ですが。
どちらにしても役所が不可と判断したらそれまでです。
とりあえず、渡航前日に検査を受けてその日のうちに申請しておきます。
こういったPCR検査の補助金制度がある地方自治体は全国でも少なくないようです。
渡航を控えている人は自分の自治体を調べてみるといいですね。
さてこれで後は吉とでるか凶と出るか、検査の日を待つだけです。
これで最大の問題は解決、というか運を天に任せるのみ。
残りの要件も見ていきましょう。
④フィリピン到着日から30日以内に出国する航空券
フィリピンの観光でのビザなし渡航は、もともとコロナ前から滞在可能期間は30日間で、30日以内に出国する航空券の予約が必要でした。
Eの9(A)ビザは滞在可能期間が59日で、帰国便の予約も不要です。
とはいえ、航空券の価格が普段よりかなり高額だし、職場にも帰国日をはっきりさせておいた方がいいと思い、すでに往復ともに予約済みです。
ちなみに、羽田発マニラ経由でセブ到着のフィリピン航空。かなり早めに予約しても総額10万円弱です。
コロナ前と同様に、渡航後に滞在期間の延長ができます。
前出の大使館HPでも「フィリピン入国管理局にて直接申請することが出来ます 」と明言されています。
その場合でも渡航時にはとりあえず30日以内出国の航空券予約が必要となりますが。
⑤フィリピン到着時点で6か月以上有効な旅券(パスポート)
パスポートの有効期間についての要件はコロナ禍であろうとなかろうと、ほとんどどの国にある規定なので問題なし。
ちなみにEは2年前に10年有効のパスポートを更新して以来、初の渡航です。最初のページにフィリピンビザが貼付されています。
最後にセブで家族と過ごした時のYouTube動画です。あれから2年…
フィリピンランキング
⑥最低補償額35,000米ドルのコロナ治療用の海外旅行保険
これも現地でコロナウイルスの感染可能性がある以上、そもそも入っておいた方が無難ですね。
物価の安いフィリピンでも入院となると相当な出費です。
その上、隔離等が必要なコロナに罹ったとなるととんでもない額になる可能性があるようです。
Eの妻がセブ市内のChong Hua Hospitalで娘の出産のために1週間ほど入院した時も数十万円かかりました。
実は、E自身これまでかなり海外旅行保険のお世話になってきました。
・放浪旅行中、シンガポールで2週間使い捨てのコンタクトレンズをいつの間にか1か月以上使っていて結膜炎でタンジョンパガーの病院で受診
・同じく放浪旅行中、フィリピンで罹った赤痢が治らないままインドに移動。カルカッタで1週間入院
・香港の安宿(伝説のラッキーハウス、既に廃業)で南京虫に脚を100か所以上喰われてネイザンロードのクリニックで受診
海外旅行保険に加入するメリットは、現地で電話をすれば日本語で病院を探してくれて、旅行会社が直接支払いをしてくれることです。
カルカッタでの入院は当時、生命保険の入院保障を請求するために海外旅行保険会社に明細を送ってもらったところ20万円以上かかっていました。もちろん保険会社が直接支払い。
ちなみに生命保険会社からは6万円の保険料が振り込まれました。
金銭面だけでいうとトータルで黒字だったという。食事のカレーと3時のイングリッシュティーが提供されるインドでの入院という貴重な経験もできました。
これについては今後、人気シリーズ『人生を変えたアジア放浪旅行』の中で詳しく語ろうと思います(だいぶ先にはなりますが…)。
クレジットカードにも海外旅行保険が付帯しているものが多いかと思います。
Eも楽天カードを持っていて、海外旅行災害保険も付帯しているため、これまでセブへの1週間程度の渡航では特段にプラスして保険に入ることはしていませんでしたが、今回はおとなしく入るとします。
と、これはお金を払うことで100%解決できる要件なんで、先に渡航する人たちの情報も見てから、じっくりどこに加入するか決めるつもりです。
さて、これで現在存在する渡航ルールはすべてクリアできそうです。
いよいよ来月渡航です!
まとめ
Eは社会保険労務士の試験を受けたことがあります。
年に1回の試験のために数か月も猛勉強をします。過去の記事『社労士試験逆説勉強法』シリーズでも述べたことがありますが、試験前、特に1か月を切った時期は超安全行動モードに入ります。
病気やケガ、または拘束などによって最重要な機会の損失を防ぐために、超安全運転、そもそも運転の機械を減らす、職場でも危険な作業を極力避ける、などの危機回避行動を取りました。
また、試験中に携帯が鳴ったらその瞬間失格となる試験だったので、万が一を考えて携帯を駅のロッカーに預けました。
過去の海外旅行でもそれに準ずる行動をしてきましたが、現在その超安全行動モードの最中です。
しかも今回はコロナの感染にも注意しなければなりません。絶対に陽性判定を受けるわけにはいきません。
そして、
「渡航手続きの不備」によって渡航できないという事態は絶対にあってはなりません!
その上で、最後の最後にもうひとつ問題があります。
それは、
渡航ルールは今後も目まぐるしく変わる、
ということです。
海外保険加入の渡航条件などは最近、突如として出現したルールです。
Eも含めて渡航予定のみなさん、常にアンテナを張り巡らせて機敏に対応していきましょう。
今後もEの今回のセブ渡航記をお伝えしていきます。
Eにとってセブ渡航が叶おうとしている今、すでに気分はアフターコロナです。
『コロナ後のセブ渡航記』シリーズ、今後もよろしくお願いします。
次回をお楽しみに!
こちらのクリニックの陰性証明書、フィリピンでもしっかり有効です!