台中市全景 2005年頃

台湾移住2003 海外旅行

台湾移住2003 人生中最美好的時光④ 中国語の勉強をこうして始めました

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お待たせしました。
Eの2003年の台湾移住体験記、第4弾です!

前回までのあらすじ!
日本語教師として台湾に移住。
人生最大の緊張で臨んだ日本語学校での初授業を終え、台中市の中華夜市近くのアパートを見つけ、中華夜市で台湾小吃に舌鼓、と順調に推移してきました。

そうなると、次にすることといえばただひとつ。
今日はそれを紹介します!

過去の記事です。

中国語学校探し

台中市に移住し、はじめの一週間は安宿暮らし。
ようやくアパートを見つけて生活の基盤が整ったところで、ひとつひとつ必要なものを揃えていきました。

とはいえ、この時点ではほとんど中国語は話せず。
Eに台中の日本語教師の仕事を紹介してくれた先輩日本語教師がアパート探しをはじめ何かと手助けしてくれました。

現地生活に欠かせないものばかりなんですが、例えば銀行口座の開設
アパートから一番近くにある第一銀行というところで口座を作り、給料の受け取りの手続きも済ませました。

次に、携帯電話の購入
台湾では中華電信がシェアNo.1なんですが、先輩先生が使っている遠傳電信のsimカードを買い、Nokiaの一番安い携帯(当然ガラケー)を買いました。
今でこそsimカードは日本でも一般的になりましたが、当時携帯会社でsimカードを買って端末はどこの会社のものでも自由に選べるというシステムが、世界共通のものでありながら少し驚きでした。

と、全て先輩先生に通訳してもらうという、申し訳ないし無力感も感じるという。
というわけでそう、

中国語の語学学校を探しました!

語学学校で日本語を教えながら、現地の別の語学学校で中国語を学ぶという、相互補完関係の完成です。

台中市の中国語教室

どこかいい中国語教室はないか、と先輩先生に聞きました、もちろん。
その先生は中国語は独学だった、とのことで塾的な中国語教室の情報はなし。
そこで知り合ったばかりの職場の先輩、台湾人のベテラン教師に相談しました。
するとEが教えていた分校のひとつ、常に若者でにぎわう一中街にある(現在は移転)TLIという中国語教室の存在を教えてもらいました。

さっそく自分の働く分校から徒歩1分のTLIに行ってみました。
当時はやや古めかしいビルの中にありましたが、エレベーターを昇って扉を開くといろいろな国からの生徒さんがいる。
受付で説明を聞き、他あてもないことだしその場で入校の申込み

2015年頃の一中街の賑わい  撮影:E



始めは週に3コマ
グループ授業もあるらしいけど、とにかく速習したかったからマンツーマンレッスン
と、ここでひとつ重大な選択を迫られるのでした。

それは授業、そして教科書で使う発音記号を「ローマピンイン」にするか台湾式の「ボポモフォ」にするかという選択でした。

ローマピンイン?ボポモフォ(注音符号)?

台湾で中国語を勉強する場合、普通に日本や中国でする勉強とは決定的に異なる学習環境があります。
台湾式の単語や発音、文字も中国本土とは何かと異なるんですが、なんといっても発音記号が全く違います

通常、一般的に使われているローマピンインとはこんな感じ

我 在 北京 学习 中文   
(私は北京で中国語を勉強します)

この文章(簡体字)をローマピンインで表すと、

wo zai beijing xuexi zhongwen ※四声は省略

と、読んで字の如く、ローマ字を使って発音を表現します。
注意すべきはここで使われるローマ字は、英語発音や日本語のローマ字(日本語発音の発音記号)とは全く別物であるということです。
中国語の発音をそれぞれ「この発音はローマ字でこう表す」と便宜的に決めただけなので純粋に「記号」です。
それでもローマ字を使うことによって誰にでも発音の大雑把なイメージがつくという利点があります。

一方、台湾で使われている発音記号はローマピンインとも全く異なる注音符号、俗にボポモフォと呼ばれているものです。

我 在 台北 學習 中文
(私は台北で中国語を勉強します)

この文章(繁体字)をボポモフォ(注音符号)で表すと、

ㄨㄛˇ ㄗㄞˋ ㄊㄞˊ ㄅㄟˇ ㄒㄩㄝˊ ㄒ一ˊ ㄓㄨㄥ ㄨㄣ ˊ

はい、まるで象形文字
見ただけでは全く発音のイメージなんてできませんよね。
これが台湾で使われている発音記号「注音符号」というものです。四声の「ˇ 」「ˊ」「ˋ 」と同時に表記します(1声は無表記)。

俗に言われている「ボポモフォ」とは発音記号の最初の四文字、日本語で言うなら「あいうえお」に当たる「ㄅㄆㄇㄈ」のことを言います。

これは台湾で全ての人が使う発音記号です。
日本でも文字を覚えたての幼児は漢字は使わず平仮名だけで文章を書いたりしますよね。
台湾でも子供はまず漢字を覚える前に、この発音記号「注音符号」だけで作文したりします。
ちなみに台湾式中国語を10年以上勉強したEのレベルだと、子供が注音だけで書いた文章ならほとんど理解できます。

が、学習初期のこの選択には苦しみました
台湾に移住前、すでに日本の市販のテキストで勉強を始めていてローマピンインを見慣れていたこともありますが、何しろまるで象形文字のような発音記号をイチから覚えなければならない。
そこからして気が重くなります。

Eの決断とその意味

しかしEは決断しました。
台湾式発音記号「注音符号」で勉強する、と。こんなもんすぐに全部覚えてやる、と。
とはいえ、この決断はひと晩考えて翌日TLIに伝え、注音符号版の教科書を購入しました。

この決断にはもうひとつの意味があります。

1年に及ぶアジア放浪旅行を経て日本語教師として台湾移住したEでしたが、当初は唯一のつてを頼ってとりあえず移住してみた、という感は否めませんでした。
本当のことを言えば、放浪旅行で訪れたタイやシンガポールに住んでみたかった、でも台湾以外につてがなかった
という部分もありました。

中国語を学ぶにしても、旅の外国語程度にそこそこ簡単なコミュニケーションが取れればいいかな、という軽い気持ちでもありました。
あいさつや簡単な会話を学ぶという程度であれば、ローマピンインで充分だと今でも思います。
のちにわかることですが、本当に台湾人や台湾の生活に溶け込もうと思ったら注音符号の理解は不可欠です。
が、逆に言うと注音符号を勉強しても台湾以外ではほとんど役に立ちません

この、注音符号で中国語を学ぶという決断は、台湾人と台湾の生活に溶け込めるように腰を据えて取り組んでいく、という決意表明でもありました。

  Eが使っていた実際の教科書、中級編



この後、TLIでの第一回目の授業が行われ、発音をイチから叩き込まれることになりました。
並行して注音符号の自主学習
単語帳を使って、また実際に紙に書いてみて、何度も繰り返し勉強して1週間足らずで「注音符号⇔ローマピンイン」の変換ができるようになりました。

さらに授業が始まって1か月もするとローマピンインのイメージは完全に忘れ去り、「ㄅㄆㄇの記号に慣れていきました。

恐らく、台湾移住して中国語を学ぶ人、または中国語を習得してから台湾に移住したという人の中には注音符号を敬遠している人も多いかと思います。実際にEと同じ語学学校の日本人教師の中にも中国語を話せるけど発音記号はローマピンインしかわからない、という人も多くいました。

が、一週間も勉強すれば覚えられるし、すぐ慣れます。

パソコンや携帯で文字入力をする時にも一般的にこの注音符号が使われます(台湾は結構いろいろな入力方法があります)。
Eは携帯でショートメールを送る時やパソコンでチャットする時にも注音符号をフル活用していました。

当時台中で購入したキーボード。
日本ではこれをノートパソコンに接続して使っていました。

中国語教室の授業風景

ではTLIでの授業の様子はどうだったのでしょうか。

マンツーマンレッスンで先生はその時間によって決まっていて、Eの担当の先生は通った2年間の通算でも3名ほどでみなかなりのベテラン

日本人だから当然文字は全く問題ありません。文法も簡単。しかし過去の記事でも述べましたが、中国語の最大の難関は発音
テキスト冒頭の発音の章が終わっても、例文を先生の後についてひたすら発音練習先生のコピー


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粘り強い発音練習

どの先生も、発音の間違いをその都度、事細かにEが正しく発音できるまで粘り強く、直してくれました。これをTLIに通った2年間続けました。
かくしてEは学習開始半年ほどで、全ての中国語発音を半音記号通りに発音してほぼ相手に通じるようになれたわけですが、この授業での発音練習がなければなし得なかったことでした。
というか、そもそもネイティブについての発音練習なくして外国語発音の習得はほぼ不可能です。

中国語だけでなく全ての言語にも言えます。
英語に関して言えばEの場合、十代の始めの頃にポールマッカートニーやマイケルジャクソンなどの洋楽という発音の教師がいたからこそ、カタカナ英語による重大な被害を受けずに済んでいます。

中学入学前後から英語の知識ゼロでひたすら洋楽の歌の音声をコピーしていたことで外国語発音は先入観なしにただコピーするもの、という概念が植えつけられました。
だって、洋楽をカタカナ発音で歌った日にはどれほどダサいことか
ポールもマイケルも、少年Eの発音を直してはくれませんでしたが、歌って録音して聞いてみてダサければ発音が間違っている、ということが一発でわかります。

残念ながら、英語学習のほとんどを非ネイティブ日本人教師から学ばなければならないという根本から間違った学習環境に置かれる多くの日本人の発音は治療困難な深刻な被害を受けています。
Eが中学高校当時に受けた何十年も前の英語教育も、最近海外留学に旅立ったEの高校生の姪たちの世代が受けたごく最近の英語教育も、発音に関しては完全軽視です。

ネイティブについてひたすら発音をコピーする。間違いをその場で直してもらう。
正しい発音を学ぶにはこの方法が唯一です。

マンツーマンレッスンは効果抜群

そして、なんといってもマンツーマンレッスンは習得スピードが速いです。

Eはかつて日本中の駅前に分校を構えていた英会話学校NOVAで英会話を学びました。
授業のシステムは教師1名に対して生徒1~3人。結局ほとんどの授業は生徒3人で進められました。
すると、どうしても3人の中でも習得度が一番低い生徒に授業の進度が影響を受けます。悪く言えば、足を引っ張られます。

マンツーマンレッスンなら完全に自分のペースに合わせてくれますし、なんならこちらからリクエストもできます。
そもそも、Eが受けたようなきめ細やかな発音練習もマンツーマンレッスンで初めて可能になります。
まあ、だからこそ授業の料金も高いわけですが。

最近では英会話の学習にもリモートで比較的安価に学べるシステムもありますよね。

実践こそ最大の教材

もちろん中国語の勉強の場は教室だけではありません。
日本語教師の仕事を始めて間を置かず、授業に来る生徒たちからあちこちに誘われて出かけるようになります。

生徒の層は、高校生、大学生からサラリーマン、OL、主婦、おじいちゃんおばあちゃんと幅広く、Eも英会話学校の時に経験がありますが、いつも教室で合わせる顔ぶれで仲良しグループが自然発生します。
そんなグループから、授業の後のお茶というかミーティングというかに誘われるようになり、そのうち休みの日にも食事や近郊のお出かけにも誘われるようになっていきます。

すると、教師のE以外との生徒間の会話は全て中国語
はじめのうちはさっぱり聞き取れず、言語の孤立状態ですが、学習が進むにつれてじわじわ理解できるようになっていきます。

Eはもともと人見知りしない上に、いつも自分が日本語を教えている気ごころが知れた生徒さん達が相手ですから。こちらも遠慮することなく中国語の練習台にさせてもらいます。
いつも日本語を教えてもらっている教師の中国語が間違っていれば、生徒も喜んで教えてくれます。

  台湾時代のE 新光三越のレストランにて



その他にも、健康診断や国税局などの嫌でもそこに行って中国語でしゃべらなければならない場面も勉強の場です。
その場合、知人や友人と話すよりフォーマルに話さなければならず、緊張のなかで実践ができます。

台湾の場合、テレビは最高の教材です。
いわゆる中国語(北京語、國語、普通語)と台湾語、客家語など複数の言語が混在する台湾では、100%全てのテレビ番組に中国語の字幕がついています。
日本の番組専門チャンネルもあり、もちろん中国語の字幕付きです。

ドラマなんかを見ていると「あー、この日本語(中国語)はこう言えばいいんだ」という発見だらけで、ノート1ページがあっという間に埋まります。

もう、見渡す限り教材だらけですね

日本語教師と中国語学習の相互補完関係

これ、最高の相互補完関係(?)です。

①外国、現地で
②日本語を教えながら
③現地の外国語を学ぶ

Eは着任当初は当然ですが全て日本語だけで授業をしていました。
が、台湾2年目、3年目になってくると、中国語を交えて教えるようになっていきます。「この日本語は中国語でいうとこう」と説明できれば相手も一瞬で理解できます。

どの分校にも、ほとんど日本語ネイティブかというくらい日本語堪能な生徒がいます。そういう生徒は、Eがニュアンスの説明に困っていたりすると手助けしてくれたりします。
するとEはそれをすかさず自分のノートにメモして後からその中国語を覚えたりします。

と、仕事にも自分の学習にも相乗効果を発揮します。
しかも、生徒のみなさんとあちこち誘われて出かけるということによって、外国語を学ぶのに最も大事なものが得られます。

外国語を学ぶのに最も大事なものとは、

早くみんなと中国語で会話できるようになりたい、という強烈なモチベーション

です。
これさえあれば無敵です。

まとめ

Eは留学経験は一度もありませんが、「日本語を教えながら現地の外国語学習」の相互補完関係は、恐らく留学による学習効果をはるかに凌ぐと思います。
しかもなんと、留学には高額な費用がかかるのにひきかえ、働いてお金を稼ぎながら学べるというコスパのよさ。

ほどなくして、Eを台湾の語学学校に紹介してくれた先輩先生が諸事情により帰国します。
するといよいよ日本人との交流がほとんどなくなり、Eと台湾人たちとの広くて深い交流が繰り広げられます。

今後もEの中国語学習の進め方や、台湾でのアクティビティなどについて語っていきます。
次回をお楽しみに!

コスパでいうとNOVAもいいですよね。

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