2002年のアジア放浪シリーズの続きです。
意外と楽しかったバリ島の旅を終え、再びシンガポールへ戻るE。
結果的に約1年に及ぶ放浪旅行の、この時4カ月を迎えたあたりです。
旅の最終目的は海外移住のきっかけをつかむこと。
シンガポールで出会った日本人に台湾での日本語教師の職の話をもらうも他に選択肢はないかと旅を続ける、というかもっと旅自体を楽しみたい気も満々のE。
旅ってすればするほど、行きたい場所が増えますよね。
ところで、決まっていなかったシンガポールの次の行先問題がありましたよね。
さてEはこの後どこを目指すのでしょうか?
前回の記事です。
シンガポール帰還
暑いバリ島から、ガルーダインドネシア航空でジャカルタを経由してシンガポールはチャンギ空港へ。
余談ですが、確かこの時のフライト、エコノミークラスが満席だったのかビジネスクラスに座ることができました。
広めの座席に座り、機内食はプラスチックケースに入った食事ではなく、しっかり陶器のお皿とガラスのワイングラスでお酒が提供されました。
何十回も飛行機に乗りましたが、ビジネスクラスに座ったのは人生でこの時だけでした。ラッキー!
チャンギ空港に着くと、さっそくシンガポール在住の日本人ノリさんに公衆電話から連絡を。
あ、当然スマホのない時代です。空港の公衆電話から電話しました。
空港からはMRTと呼ばれる電車でブギス駅まで行き、いつものオンボロ安宿の「Waffles Backpacker's xxxxxx(名前詳細忘れた)」の1泊10シンガポールドル(当時約700円)のドミトリー4人部屋にチェックイン。
その夜ノリさんの仕事が終わった後に再会です。
シンガポールの紀伊国屋書店でのノリさんとの出会いについての過去記事です。
シンガポール在住で音楽関係の仕事をしているノリさん。
Eがバリ島に旅立つ前に、ノリさんが以前働いていた台湾での日本語教師の仕事を紹介してくれるとのオファーをもらっていました。
シンガポールでは路上の屋台が禁止され、ホーカーと呼ばれる屋台サイズの食堂が集まった施設が点在しています。
この日は(確か)ブギスのEの宿で待ち合わせて、ホーカーの中でも当時メジャーだったラオパサへ。
ちなみにシンガポールには20年以上訪れていないので、最近のホーカー事情はよくわからず。

シンガポールのメジャーなホーカー「ラオパサ」
ところでシンガポールの屋台飯、正直当時そんなにおいしいと思えなかったんですよね(現在は不明)。
特に中華料理系のB級グルメが台湾や香港、本家の中国に比べてもかなり劣る感じ。
最高のシンガポールカレー
ただし、チキンカレーやローティープラッター(小麦粉を薄く焼いたものにカレーをつける料理)などのインド料理、カレーは極上でした。
この放浪旅行ではのちにインドも訪れますが、カレー好きのEが最もカレーがおいしい国として推すのはシンガポールです!
マレーシアのカレーもおいしかったんですが、シンガポールでは街の安食堂でもチキンカレーにローティープラッターが最高においしい。
フィッシュヘッドカレーなるものがシンガポールの名物らしいんですが、魚の頭に興味のなかったEはカレーと言えば軟らかく煮こまれた鶏の脚が入ったチキンカレー。
値段も確か当時5~6シンガポールドル(当時で約400円)くらいと激安だったような気が。
しかもノリさんと行った、シンガポール川沿いにある(場所と名前は忘れたし現存するかも不明)ホテルの高級バイキングレストランで食べたチキンカレーはEがこれまでの人生で食べた、カレーと呼ばれる料理の中で最高でした!

ブギスの安宿の窓から見えるパルコ(今は閉業)。この安宿1階の食堂でもよくカレーを食べました。
撮影:E
さて、ノリさんにバリ島旅の報告。
サーファーとパリピの街であまり馴染めなかったことなどを伝えると、ノリさんは「やっぱり台湾が一番いいよ」と。
今働いているシンガポールがなぜか好きになれないノリさん。前に住んでいた台湾をとにかく推してきます。

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Eの次の目的地は?
実はこの時、Eの次の行先は決まっていました。
察しがついていると思いますが「台湾」です。
なにしろEと気の合うノリさん。
Eと同じく日本での生活に行き詰まりを感じて海外に飛び出した(と思われる)ノリさんが「台湾が一番」というのだから、台湾で日本語教師をやらないかという言葉に乗ってみるのもあり。
ただ、台湾に移住するならなにより言語の問題が気がかり。
せっかく日本のNOVAで英語の猛勉強をして、この旅で実戦の英会話力を伸ばしたのに英語が通じない台湾での生活なんて大丈夫か?
と、気がかりはあるものの、時間はたっぷりあるんだから一度台湾を見てみようかな、と思い立ったのでした。

2002年、台北市の龍山寺 撮影:E
しかーし、
Eは台湾に行く前に行きたい場所がありました。
それは、
バンコク!
え、もう行ったよね?
と思うことでしょう。
バンコクは旅の始まりの地。行くならマレー半島を逆走しなければなりません。
それでもバンコクへ戻りたかった理由は、
もうすぐタイ正月、ソンクラーンがあるから
だったのです。
タイ正月とは
え、タイには普通の正月とは別の正月があるの?と思うでしょう。
他の多くの国にもありますが、タイには独自の正月があるようです。
ソンクラーン (ソンクランとも、สงกรานต์、英語表記はSongkran Festival) とは、タイ王国における旧正月のことであり、チュラ・サッカラート(タイの旧暦)の新年である。現在、政府によって4月13日から15日(仏暦・西暦)に固定されており、祝日になっている。帰省など旅行する人が多い。
(中略)
元々は純粋に新年のお祝いであり、家族が一堂に集って共同で仏像のお清めを行ったり、年輩の家族のお清めを行ったりする期間であったが、後に単なる水の掛け合いに発展したため、現在では新年と言うよりも祭りという色彩が強い。このため日本では(タイの)水掛け祭りという言い方もする事がある。
引用:ウィキペディア『ソンクラーン』
そう、前回のタイ滞在時にも旅人たちからよく聞かされていたんですがタイ正月、別名「水かけ祭」はとにかく盛り上がる、めっちゃ楽しい、らしいんですよね。

前回記事にも載せましたが、これが実際の水かけ祭の様子です 撮影:同宿の旅人
たまたまですが、バリ島からシンガポールに帰ったのがタイ正月の1週間ほど前。
そもそもタイは大のお気に入りで、できればまだ見ぬ台湾よりも移住してみたい国でもある。
これは是非とも水かけ祭に参戦しない手はない!
と心に決めていたE。
ノリさんに、この計画を伝えるのでした。
①マレー半島を逆走、マレーシアを経由して陸路でバンコクを目指す。
②バンコクでタイ正月、ソンクラーンを体験
③バンコクから台湾へ渡る
そうと決まればそう時間はない。
ノリさんとシンガポールを満喫したいところですが、数日後にマレーシアに北上します。
タイへの北上は、来た時同様にバスと鉄道による陸路。
中間のマレーシアはすでに旅を満喫済みなので最速でバンコクを目指します。
この時のシンガポール滞在はほんの3、4日でしたが、前回の滞在同様に昼間は紀伊国屋書店での漫画立ち読み、夜はノリさんとシンガポールのあちこちを巡るという日々。
翌日以降もノリさんと、ベイエリアの川沿いにレストランが立ち並ぶ「ボートキー」のレストランや、夜間に営業している動物園「ナイトサファリ」などの観光地も訪れます。

画像引用:SINGAPORE NAVI 「ボートキー」
まとめ
長い放浪旅行も中盤に差し掛かってきました。
この時点で、唯一手に入れた移住の候補地は台湾。
ただ、住みたい国としてはタイとシンガポール。
マレーシアとバリ島は圏外、といったところ。
旅は続きます。
初めての台湾、の前にバンコクへ。
そこで衝撃のタイ正月を体験することになります。
大いに楽しんだタイ正月ですが、なぜかEはこの度で初めての軽いうつ状態に入ります。
一体何が起こるんでしょうか。
次回をお楽しみに!
