派遣の健康

【派遣の健康】腎嚢胞と脳動脈瘤の意外な関係 派遣社員が重大健康リスクに挑む①

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50代派遣社員Eの2025年の健康診断、今回は続編です。
前回記事では2025年の定期健康診断の結果について語りました。
実は今回語るのは、それとは別、腎嚢胞と脳動脈瘤の話です。

昨年11月に受けた腹部超音波検査「腎嚢胞」「腎石灰化」があるとの診断があり、さらに先日は「尿路結石」を発症。
Eの腎臓はさんざんな目に遭っているんですが、実は「腎嚢胞」、調べてみるとEの親族に既往歴が疑われる「脳動脈瘤」に関連している可能性を知りました。

今回は「腎嚢胞」「脳動脈瘤」は一体何が関連しているのか、なぜ詳しい検査を受けるに至ったのかを解説します。

昨年2024年の腹部超音波検査結果についての過去記事です。

腎嚢胞とは

まずもって普段聞き慣れない「腎嚢胞」とは何か?
Eも昨年の腹部超音波検査の結果を受けて初めて触れた医学用語でした。

過去記事でも語りましたが、これが腎嚢胞です。

腎嚢胞とは何か
腎嚢胞は腎臓に発生する液体が詰まった袋状の構造で、多くは無症状で良性です。
腎機能に影響を与えることは少なく、通常は特別な治療を必要としません。

引用:医療と健康と美容に関する用語を詳しく解説HP 「腎嚢胞を知ろう!症状から治療法まで徹底ガイド」 

そう、腎嚢胞は少数存在するというだけでは健康に影響することはないようです。
上記のHP中には「加齢に伴うもので、特に50歳以上の方に多く見られる」ともあります。

しかし、嚢胞の中の液体が通常と異なる「複雑性腎嚢胞」だったケースは注意が必要なようです。
そしてHPにはこういった記載もありました。

(中略)
また、家族に腎嚢胞がある場合、遺伝的な要因が関わることがあります。
多発性嚢胞腎症という遺伝性疾患は、腎臓に多くの嚢胞を形成させることがあるため、注意が必要です。

引用:医療と健康と美容に関する用語を詳しく解説HP 「腎嚢胞を知ろう!症状から治療法まで徹底ガイド」 

なるほど、遺伝によって腎嚢胞が多数できてしまうケースがあるとのこと。
ということはEの腎嚢胞は遺伝性かもしれないわけです。
そうなると、腎臓に多くの嚢胞ができて様々な病気のリスクが発生するのだそうです。

Eは別の資料から、腎嚢胞について調べると、こんなリスクがあることがわかりました。

多発性嚢胞腎(ADPKD)では、脳動脈瘤を合併することが一般の方よりも多いことが知られています。

さらに、家系の中で脳動脈瘤くも膜下出血を起こした方がいる場合には、その合併頻度が高いといわれています。

脳動脈瘤は、ほとんど前触れの症状がなく、突然破裂し、くも膜下出血を起こすことがあります。

引用:PKD腎臓内科クリニックHP
多発性嚢胞腎のはなし(4)~脳動脈瘤の検査(頭部MRA)受けてますか?~ 

え、遺伝で起こる多発性嚢胞腎は脳動脈瘤と合併することが多い?
これ、実はEにとって長年の懸念と直結するリスクなのでした。

2024年に受けた腹部超音波検査の結果

Eの親族の既往歴

Eの親族には脳卒中、病名でいうと「くも膜下出血」を発症したものがいます。
祖母と母親とおじです。

世界人口の約3%が脳動脈瘤を持つと言われていて、Eの直系には三人もが恐らくは脳動脈瘤による「くも膜下出血」という重大な病気を発症しました。
三人はどうなったのか。、おじはくも膜下出血によって死亡しました。

祖母は命は助かったものの運動機能と認知機能に重大な障害が残り、その後正常な日常生活は遅れなくなりました。
母親は幸いにも運動機能は正常、認知機能も少し忘れっぽくなっただけで、もともと仕事はしていなかったため、それまでと同様に専業として生活ができていました。

と、このように脳動脈瘤はくも膜下出血などの脳卒中の原因となり、重大な後遺症を残したり死亡するケースもあります。
この恐ろしい脳動脈瘤がなぜできるのか?
それには遺伝が大きく関与しているようです。

遺伝と脳動脈瘤

Eは遺伝の仕組みについて特別詳しく知っているわけではありません。
が、遺伝には「優性」「劣性」というものがあるという知識はあります。
これから説明する内容は、あくまでも医学ド素人のEが把握している簡易的な内容なので、正確な情報は別に調べていただきたいです。
⇒ 遺伝のしくみについての参考資料HPはこちら

両親はそれぞれ祖父母から、体のある部分に関する遺伝子をひとつづつ受け継ぎます。
例えば、脳動脈瘤ができるかできないかの遺伝子Dです。
下の図で設枚します。

画像引用:名古屋セントラル病院HP 常染色体顕性(優性)遺伝とは?



両親の内の一人、上の図でいうと「男性」よくない病気を引き起こす遺伝子Dを持っていたとします。
男性は「D」という脳動脈瘤ができるよくない遺伝子を彼の両親から受け継ぎましたが、「女性」は脳動脈瘤ができない「n」という遺伝子だけを受け継ぎました。

父親の「Dn」と母親の「nn」という四つの遺伝の要素は、図のように子供に4パターンで遺伝します。
遺伝子Dを持つ「男性」遺伝子Dを持たない「女性」との間にが生まれた場合。図のようにその子供が遺伝子Dを受け継ぐ可能性は4分の2です。



しかし、よくない遺伝子Dを持っているだけでは、その遺伝子の特徴が発現するとは限りません。
脳動脈瘤ができる遺伝子が実際に発現するかどうかは、それが「優性遺伝子」「劣性遺伝子」かによります。

【よくない遺伝子Dが「劣性」のケース】
遺伝子Dが「劣性」なら、子が「Dn」のでもその特徴は発現しません。「nn」の場合も当然発現しません。
だから子が遺伝子Dの特徴をを発現するの確率は0%です。

劣性の遺伝子が発現するのは両親とも遺伝子Dを持っていて子が「DD」のパターンを受け継いだ場合だけです。
つまり両親が二人とも遺伝子Dを持っていなければそれが発現することはありません。
近親婚が危険とされる理由は、このようによくない遺伝子が子に遺伝しやすいからです。

【よくない遺伝子Dが「優性」のケース】
遺伝子Dが「優性」なら、子が「Dn」でも発現します。「DD」なら当然発現します。
つまり、図のように子が遺伝子Dを受け継ぎ、その特徴を発現するケースは4パターンの内の2つ、確率は50%になります。

そして、脳動脈瘤が発現する遺伝子は「優性」です
ということは、

Eは脳動脈瘤が遺伝している可能性が50%あります。

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脳動脈瘤は遺伝したのか?

Eの脳に脳動脈瘤ができる、またはもうもうできている可能性は50%
脳卒中の原因が必ずしも脳動脈瘤の破裂とは限らないものの、祖母と母親とおじが発症しているからには、三人のくも膜下出血の原因としては遺伝が濃厚

ところで、Eは現在50代半ば。
母親が、脳動脈瘤が破裂してくも膜下出血を発症したのはかれこれ30年も前の話。
なぜ今頃になって遺伝している可能性を気に出したのか?
なぜ30年もの間、放置していたのか?
答えはシンプルです。

情報がなかったから、です。

医学情報の普及

30年前、Eが20代半ば
母親がくも膜下出血で倒れた時、いわゆる脳卒中の原因が脳動脈瘤であることも、それが遺伝することも知りませんでした。
なにしろ祖母も母親もかかった病気で、日本の死亡原因としても常に上位を占めている脳卒中ですから、誰でも等しく発症する可能性があるものと思っていました。
そう、当時は医学情報が手に入りにくいからでした。

この時点でEが把握した情報は「とりあえず高血圧に気を付けるべし」だけでした。
スマホもインターネットもない時代の話です。

それから約15年後、母親の姉弟、おじも脳卒中で死亡したのでした。
そうなるとEの母方の一族、いよいよ「呪われた家系」の様相を呈してきます。
が、、冷静に考えれば「呪い」などではなく「遺伝なのでは?」という推論に達します。


とはいえ、積極的に医学書を紐解いてまで調べようとはしなかった若かりし日のE。
まだ自分には関係ない、と思い込んでいた部分は否定できません。

時が流れ、ある時何かの病気で町医者にかかったE。
治療の最後に医師から「他になにか気になっていることはない?」と聞かれます。
そこでEは長年の疑問をぶつけます。
「うちの家系は脳卒中が多いんですけど大丈夫でしょうか?」と。

Eがいきさつを話すと医師は「それは一回検査した方がいいよ」と。そして「脳ドックとかを受ければわかるからさ」とも。
なるほど、ここで改めて脳卒中は遺伝するものであることを確かな情報として知るのでした。

とはいえ、Eは高血圧とは無縁で、昔から血圧は上が100~110台。高血圧とされる130には程遠い。
乏しい医学知識の中でなおも「高血圧でなければ大丈夫」くらいに思っていました。
そしてここに至っても、脳卒中や脳動脈瘤の遺伝などの医学情報を調べることもしていませんでした。
実際は遺伝の可能性50%なのに。

今回Eは腎嚢胞だけでなく、先日患った尿路結石など腎臓に関連する情報ウェブサイトやYouTubeで調べまくりました。
インターネットが高度に普及した昨今、が分厚い医学書を紐解くなどといった必要もなく、医学関連動画を見て聴くというだけでも豊富な医学情報が手に入るようになったのでした。

なぜ今、脳動脈瘤?

そんなEが今回、なんとしても脳動脈瘤の有無を知りたいと思うに至った理由とは?

ひとつに、当時と現在ではEを巡る状況が全く違うからです。
当時は独身でしたが、現在は家族がいるからです。
妻とまだ小学生の子供もいます。

なにしろ脳卒中は一瞬で人生が一変する、または人生が終了を迎えることとなる重大な病気です。
母方の家系の三人の脳卒中にしても、家族に大きな負担をもたらすのを実際に見てきました。

家族に迷惑をかけたくない。脳動脈瘤があるとすればできる限りの予防をしたい。
それよりなにより、これからもできるだけ長く家族と一緒に過ごしたい

これこそが、Eが昨年の腹部超音波検査の結果を握りしめて腎臓専門の内科医を訪れた最大の理由なのでした。

腎嚢胞と脳動脈瘤

腎嚢胞について詳しく調べようとすると、こんな情報に行き当たることでしょう。

多発性嚢胞腎(ADPKD)は脳動脈瘤を合併することが一般よりも多い

Eは検査で発見された腎嚢胞が、長年気にかけてきた脳動脈瘤との関連があることを知り、動悸が起こりました。
しかも、こんな記述も目にします。

家系に脳動脈瘤やくも膜下出血を起こした者がいる場合には、その合併頻度が高い

そう、まさにEが当てはまります。
とはいえ、腎嚢胞には加齢で起こる一般的なものも多いようです。
脳動脈瘤との合併頻度が高いとされるのは「多発性嚢胞腎(ADPKD)」という遺伝に起因する症状です。
多発性嚢胞腎についての「PKD腎臓内科クリニック」のHPはこちら

もちろん昨年の腹部超音波検査の結果だけでは、それが多発性嚢胞腎なのかどうか判別できません。
それをはっきりさせなければならない。
ついにEは医療機関へ足を運ぶのでした。

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まとめ

脳卒中のリスクという長年の、重大な健康への懸念をはっきりさせるべく動き出したE。
先ずは町のクリニックを訪れ、大病院での検査を経て、ついに脳動脈瘤の遺伝があったのかどうかを知ることになります。

それまでの全過程には3か月ほどかかりました。
費用が高額な脳ドックなどを受ければすぐにはっきりするんですが、なにしろ腎臓の方も心配なので、まずは町のクリニックからという、近年の日本の医療システム上の正攻法をとりました。

果たして診断の結果はどうだったのでしょうか?
後編へと続きます。
次回をお楽しみに!

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