派遣切り2024 転職

ついに派遣契約終了!辞めるまでの1か月の過ごし方、引継ぎは確実に【前編】

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派遣社員E、2024年6月下旬に派遣契約の打ち切りを告げられ、先月7月末をもって某有名プライム上場企業での派遣契約が終了しました。
人生初の派遣切りに遭ったわけなんですが、契約終了を通告されてから最終勤務日まで、実に1か月以上の期間があったわけです。

その間何をやっていたかというと、やはり引継ぎですよね。
Eが日頃やっていた膨大な業務。それを無事に後任者に引き継ぐことはできたのでしょうか?

今回は7月に行われたEの業務引継ぎの様子についてレポートします。
3回シリーズの前編です。

前回の記事です。

派遣契約終了1か月前

7月初め
派遣契約終了1か月前
ひとりの契約社員がEの部署に異動になりました。Eの業務を引き継ぐことになる人物です。
それまで製造ラインで働いていた「契約社員」。派遣社員でも正社員でもありません。

それを知ってEが思ったのが「やりやがったな」でした。
なにしろEが、他を寄せ付けない圧倒的な成果を出して自らの交渉により3度の時給アップ(計200円)を成し遂げてきた負けない派遣社員Eが、派遣契約終了となった最大の原因は、派遣先企業の業績不振です。
職場の朝礼などでもことあるごとに、経費削減が必要と言われ、正社員たちも残業などを厳しく制限されていました。

そして、入社当時より時給が上がったせいで他の非正規よりだいぶ時給が高いE
この派遣先、有名プライム上場企業の地方工場において、直接雇用の契約社員は、新人の派遣社員よりも時給が安いです。
つまり、時給が200円上がっているEに比べると、契約社員はかなり安い時給で働いています。

ということは、派遣先企業はEと同じ業務に、Eよりだいぶ安い人件費で済む契約社員を当てようとしているわけです。

なるほど、経費削減が急務な上層部の考えそうなことです。
だからこそEはそういった会社だとか経営者だとかいうのを反射的、本能的に敵視しているわけなんですが。


始めに結論を言っておくと、この上層部の目論見があまりにも楽観的であったことが約1か月後に判明します。
ただEは始めから、Eの業務を誰か「1人」(非正規であろうと社員であろうと)に引き継がせようとしている時点で成立しないことを知っていました。

なぜなら、Eの業務パフォーマンスが圧倒的に卓越しすぎているせいで、同等の作業量、質をこなせる人間がまずいないと思えるからでした。
そもそものポテンシャルが卓越しているだけでなく、3年8か月の経験の蓄積もあるため、相当なポテンシャルを兼ね備えた人物でないと、残りの1か月だけで引き継げるものではありません。

と、ここまで読んで「自慢かよ」と感じた人もいるかと思います。
確かに、Eは自慢をすることに躊躇しない性格でもありますが、客観的な事実でもあります。

引継ぎ作業開始!

さて、7月に入って一週間も過ぎた頃です。
Eの業務を引き継ぐ契約社員が朝礼で紹介されました。
それまで製造現場で働いていたタカヤマさん

元の製造部門でのタカヤマさんの引継ぎに1週間もかかってようやく新部署に来れたとのこと。
当時も思ったけど、今思っても、よく1か月マイナス一週間でEの業務が引き継げると思えたものだ、と。
だって、タカヤマさんは8月以降も引き続きこの職場にいるというのに。
上場企業でも優先順位の付け方って間違えるものなんですね。

引継ぎ内容は?

朝礼後にさっそくEの上司とタカヤマさんの3人で打ち合わせ
その内容がこれ。

①とりあえず、それまでのEの月次業務はそっくりそのままタカヤマさんが引き継ぐ
②Eが月次業務以外で、発生した場合に振られていた業務もタカヤマさんにノウハウを教える
E以外にノウハウを知らない業務は優先して教える

これらの指示を受けたのでした。

ところで、以前から当ブログを読んでいただいている読者からすると、同じ部署の同僚の派遣社員オカダ君がいるじゃないか?
なぜEだけが引継ぎ作業をするのか?
と疑問に思うかもしれません。

同僚派遣社員オカダ君は?

オカダ君を巡ってはこんな事情がありました。

4月の組織編成で、Eのいる部署から分派した新部署ができ、オカダ君はそちらの部署の所属となった

②元々の位置付けが微妙な新部署ではオカダ君に振る仕事がなく持て余し、結局元の部署でEがやりきれない仕事のおこぼれをもらう的存在となった

③Eはオカダ君が抜けてオカダ君の業務が全部回ってきていたので当然こなしきれなくてオカダ君におこぼれが行く。結果、4~6月の作業量はEが常に10オカダ君は5~6となる

④オカダ君が抜ける3月以前は、作業速度の違いがあるものの作業量はそこそこ均等だったのにどういうことか?(これはただの愚痴

と、以上の経緯からタカヤマさんへの引継ぎに「別部署」のオカダ君がかかわる余地などなくなっていたわけなのでした。
おまけにEと同様に派遣切りとなったオカダ君は、彼の派遣会社の都合により7月中旬には別の派遣先へと去っていったのでした~

さて、そんな感じのEの業務引継ぎに対するモチベは?

Eのモチベ

6月下旬に派遣契約を継続しないことを言い渡されたE。
このあと誰かに自分の業務を引き継ぐことになるのは承知していました。

当然ですが、あなたはもう要りませんと宣言された企業に対して貢献、つまり後任者が困らないようにきちんと丁寧に業務引継ぎをしよう、などという気はゼロ

6月中は特にすべてにおいてモチベが低下していて、業務引継ぎも「有給使って休みまくって妨害してやろうか」くらいに思っていて、同じ派遣社員でなんでも話せる(話してもデメリットのない)オカダくんともそういったことを話していました。

とはいえ、Eの派遣契約終了を決めたのは現場の社員たちでは全くなく、結構上層部の差し金だということがわかってきて、トーンは「後任者がどんなヤツかによってどれだけ引き継ぐか決めよう」となってきました。

「どんなヤツ」ってどういう基準で決めるんだ?
と思うかもですが、特に基準はありません。
いけ好かない人物だったらそれぞれの作業のEが発見したコツなどは教えず、Eが自身で作成した作業手順書などは封印、消去する、といったくらいです。

果たしてEの後任者、タカヤマさんはどんな人だったのでしょうか?

後任者タカヤマさんはどんな人?

さて、朝礼で初顔合わせの契約社員タカヤマさん。
一見真面目を絵にかいたタイプ。
なぜかマスクをしているため、顔全体が見れず、年齢は30~40代。
朝礼での情報はそこまで。

そして、前述のEの上司とタカヤマさんの三人での打ち合わせでは、上司がなにかとタカヤマさんにずけずけと聞くので手に入りにくい情報も得られました。

・年齢は40代後半
・入社時期は約3年半前、つまりEとほぼ同時期
・独身
・酒、タバコはやらない

なるほど、基本情報はわかりました。
驚いたのは、Eがこの派遣先で働き始めてかれこれ3年半以上、Eはタカヤマさんが働いていた製造現場に日常的に出入りしておきながら、タカヤマさんの存在を認識しておらず、タカヤマさんもEを認識していなかったようなのでした。

タカヤマさんはEとしては好印象
世代も近く、入社時期もほぼ同じ。真面目そうで礼儀正しい。
ついでに言うと、謙虚。というか謙虚すぎ
一見して自信がなさそう、とも見えます。

なるほど、Eの業務を引き継ぐに当たっても自信がなさげ。
打ち合わせの中で、上司があらかじめEに聞き取りをしておいた業務内容をもとに「これとこれとこれをやってもらうことになるから」と伝えると、表情が曇ります


打ち合わせが終わると、Eが実際にOJTで業務内容を教えます。
まずはEの業務の中でも、作業量が多く、月次の、Eが暇つぶしの単純作業的な位置づけにしている作業の概要を説明したところ、さらに憂鬱そうな表情に。

確かに量の多い作業ですが、同じ作業の繰り返し。電気に関する中学校くらいで学ぶ基礎知識が必要といえば必要ですが、それさえ理解すれば計測器を使って決まった作業をするだけ
Eは新人の頃、簡単な説明を聞いただけですぐに慣れて標準時間よりかなり短い時間でこなせるようになり、それによって最初の時給アップ交渉の材料となったのでした。
ちなみにその月次作業は当時より複雑化されて、作業量も格段に増えていますが、すぐに適応するEにとっては今なお暇つぶしの単純作業です。

タカヤマさんはとりあえずEの説明を聞いて、作業内容について理解はできているよう
40代後半で非正規雇用で働いている労働者としては平均以上のポテンシャルはありそう。

Eのように一を聞いて十を理解するとまではもちろんいかず、十を聞いてようやく十を理解するといったレベルですが、非正規雇用の工場労働者といえば十を聞いても半分しか理解できないといったレベルも普通です。

この時点でEの見たところ、タカヤマさんのポテンシャルなら、少なくともEが月次でやっていた業務すべてを1か月で完了できるようになれる可能性がなくもない、と見当をつけたのでした。

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まとめ

同じ派遣社員で先に職場を去っていったオカダくん
特に7月に入ってから辞めるまでの約2週間は、4月から分派した新しい部署で特に重たい仕事を振られることもなく、ガッツリとヒマを満喫して去っていきました。

職場でヒマを苦にしないEは、最終月をオカダくんのようなヒマつぶしの毎日で終わりたかったのです。
究極の効率と段取りで、最速で業務を完遂してきたEは、その分属人化した業務も多く、引継ぎ作業は工場勤務の派遣社員としてはありえないくらい膨大となっていたのでした。
これが一般のライン工であれば引継ぎ事項などほぼないはず

「引継ぎは楽に済ませたい」が基本のEでしたが、なにしろ後任のタカヤマさんは派遣社員のEよりだいぶ時給の安い40代も後半の契約社員。
ご存じのように負けない派遣社員Eは全国の非正規労働者の味方です。

そう、タカヤマさんが今回の異動を機に将来の正社員雇用への道を開けるべく、当初よりいくらかはモチベが上がってきたEだったのです。

さて、契約終了までの残り約3週間、Eの引継ぎ作業はどうなっていくのでしょう。
次回をお楽しみに!

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